トリップしたら互いに勘違いを起こしました。【我妻善逸】 (ページ5)

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音が聞こえる。
小鳥の鳴き声。
子供の頃、朝によく聞いたあの音だ。

瞑っている目に、光が当たる感じがする。
もう朝なのかと、重たい瞼をゆっくりゆっくり開く。

完全に目を開くと、すぐ横に金色が見えた。

「あ、起きた？」

口を開きかけたが、すぐ閉じる。
声出ないんでした。

代わりに軽く頷くと、

「待ってね、今しのぶさん呼んでくるから...」

そう言って立ち上がり、部屋を出ていった。

.....しのぶさんて誰すか、

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「おはようございます。身体は大丈夫ですか？」

次に私の顔を覗き込んできたのは、蝶の髪飾りをつけた女性だった。

えっ待って、美人。めっさ美人。顔面偏差値半端ないですよ？顔だけで売れますよ貴女

ぼーっと眺めていると、少し困ったような顔をされて首を傾げた。

そんな仕草までも可愛いっていう何この人

「...どうしたんでしょうか」

「...驚いている音がするので、恐らく混乱してるのかと」

二人は顔を見合わせて会話をする。
その内容は右から左へだ。

そんなことよりこの人横顔も画になるよやばいよ。

「....少し、話をしましょうか。」

へ？なんの話です？

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....うん、ごめん理解がちょっと.....

待ってまず整理しよう。
神様が言うに此処は"鬼滅の刃"の世界ですよね？
その話のキャラクターであろう人が、今ここにいる「胡蝶しのぶ」さんと「我妻善逸」さん。

ここまでは自分で理解できるよ？そのあとの話だよ分かんないの。

まず二人は鬼を狩る鬼殺隊に所属しているらしい。
それはなんのためにあるのかというと、この世に蔓延る"鬼"を滅殺するためらしい。

まず鬼が居る時点で意味わからない。
そんな顔をすると、二人は驚いた様子でちゃんと説明してくれた。

鬼は人を喰うということ。
その鬼を狩るのが仕事だということ。
我妻さんの任務先で私が見つかったということ。
ここは蝶屋敷と言って、胡蝶さんの屋敷だということ。
私の傷を手当してくれて、看病してくれていたということ。

知らないうちにお世話になり過ぎました...。

私は寝ていた身体を無理矢理起こして、座った状態でお辞儀をする。

「...良いのですよ。それにまだ傷が完治していないので、無理をしないでください。」

胡蝶さんにそう言われてふわりとまた寝かされる。

....何この人女神？？？

「傷が完治したら、貴方のお話を聞かせて下さい」