Seven Colors[ヒロアカ/轟焦凍] (ページ14)

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涙とカレーとページ14

｢おー爆豪！今から演習の反省会すんだけどおまえもどう？｣

｢しねぇ消えろ｣

HRが終わったあと即座に支度をして教室を出ていった勝己

私も慌てて支度をして立ち上がった

｢虹村はー？｣

『あーっ、ごめん！またやる時誘って！』

切島くんは察してくれたのか笑顔で頷いてくれた

｢またなー｣

『じゃあねー』

廊下に出ると既に勝己の姿は見えない

走れば間に合うかな…

｢虹村、ちょっといいか｣

『あ、……うん、いいよ』

あまりにも轟くんが真剣な顔をしているから私は思わず頷いていた

｢俺の個性の話だ｣

『…!!』

轟くんの話は想像を絶するものだった

それで頑なに戦闘時は炎を使わずに…

『ごめんっ！！私事情も知らずにズケズケと…』

顔の前で手のひらを合わせて謝ると轟くんは首を横に振った

｢いや、別にいい。ただあそこまで本気でぶつかってきた相手に何も言わないのは失礼だと思ったから話しただけだ。忘れてくれていい｣

『忘れない！！…忘れないよ』

思わず轟くんの手を取って身を乗り出していた

｢…急いでたんじゃねぇのか？｣

『っあーー！！そうだった！！ごめん轟くん。またおしゃべりしよね！じゃあね～』

私は勝己のもとへと全力ダッシュした

｢いつかちゃんと自分のモノにして僕の力で君を超えるよ！！｣

出久…？

なんで喧嘩売って…

とりま隠れとこっと♪

｢なんだそりゃ…借り物…？わけ分かんねぇこと言いやがって…｣

借り物…

今の話の流れだと出久の力が…個性が借り物ってこと？

｢だからなんだ！！今日俺はてめぇに負けた！！そんだけだろうが！！そんだけ…氷のやつ見て敵わねぇんじゃって思っちまった！！天との差がまた開いたって思っちまった！！｣

『勝己…』

泣いてる…？

あの勝己が…？

｢こっからだ俺は…！！いいか！？俺はここで1番になってやる！！俺に勝つなんて二度とねぇからな！！おい天！！バレてんだよ下手くそ！！｣

『ゲッ』

バレてたとは…

すごすごと茂みから抜け出して勝己のもとへ走った

｢天ちゃん…話聞いてた…？｣

『途中からだよ。えーっと、勝己が泣いたあたり？』

｢泣いてねぇわクソが！！｣

多分出久の話は私に聞かれたくなかったこと

だから私も無理に聞かないし聞かなかったことにする