夢の中で… (ページ13)

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先輩が卒業して早数ヶ月
先輩の行動を受け継ぎ、屋上は私の特等席になった
レジャーシートもブランケットも全部先輩が使ってたまま、先輩の第二ボタンも名札も私がもらってしまった
挙句"いらねぇ"からって教科書もノートも体操着ももらってしまった
…いや、先輩は処理がめんどくさくて押し付けたのかもしれないのでは？って最近考え直すようになってきた
メンズが来てた体操着なんて私が来たらブカブカで体育の時間には着れないし、教科書も新しく変わってしまったらしくてもらった教科書の半分くらいは使わないし
唯一の利点は、ノートと体操着の上着と、名札くらいだった

　ミンユンギ

卒業と同時に知った先輩の本名
ユンギ先輩って言いたかったなぁなんて、相変わらず屋上で空と名札を眺めながら思っていた

？「またここに居るの？」
『やほー』

そんな場所に最近お客さんが来るようになった
同じクラスのチョンジョングク
ユンギ先輩をかなり慕っているらしく、私が体操着の上着を羽織っているのをみて"お前はユンギヒョンのなんなんだ"と迫ってきた人だ

JK「ヒョン元気だよ」
『そうなの？』
JK「なんで連絡しないの？」
『…逆になんて連絡すればいいの？』

"いつでも連絡してきていいよ"と言われたけど、それは活動垢を教えてもらっただけで
どんな文字面で連絡すればいいかわからなくて、色々見漁ってたら先輩なんだか人気らしくって、よく色んな人から連絡もらってるみたいで…
私なんかが連絡しても埋もれちゃうんじゃないかなって思って、なかなか連絡できないでいた

JK「ヒョン、気にしてたけどな」
『ってか、ジョングクは先輩と会ってるの？』
JK「うん」
『そうかー』

なんだよ、なんて少し拗ねモードになってしまった
まあ男同士だしなぁなんて、性別なんて関係ないと思いたいけど…

JK「連絡、しないの？」
『うーん…したら返事来るかな？』
JK「秒でくるよ、あの人」

ククッと笑ってるジョングクくん
何が面白いのか、まったく
でもなんだか今日は先輩との思い出に浸っていて、尚且つジョングクに煽られてしまった為、少し迷ったけど手は素直に先輩の活動垢を開いていた
メッセージページを開いて手が止まる

『なんて送ろう』
JK「なんでもいいじゃん、元気ですかとか」
『まあ、そうだよね』

でもなんかそんなんつまんないじゃんって思って
寝っ転がったまま、空と持っていた名札を写真に収めてメッセージページに送ってみた

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