42.死にそう YG side ページ42
※YG side
新曲のダンス練習中に舞い込んだのは、未だかつて無いとんでもない報せ。
息を呑んでしまい言葉が出なかったのは、本当に生まれて初めてだった。
( 行かなきゃ。どこへ？病院に決まってんだろ。どこのだ？マネージャーに聞かなきゃだろ。)
YG「…………」
頭の中でぐるぐる思考が巡るばかりで、口から一向に言葉が出ない。
メンバーが次々と、俺が聞きたかった事を代わりに聞いているように問う。
MG「今はICUにいて意識がないんだ。今病院へ行っても恐らく会うことも出来ないし、お前らが行っても騒ぎになるだけだ。堪えて欲しい。」
( いや俺、行かなくちゃいけないんだ。 )
JK「ユンギヒョン！」
病院名を聞いた途端、何も持たずに行こうとする俺に、ジョングクがカバンを投げつけた。
( 俺のカバンだ…… )
「サンキュー。」と言えていたのかも、今では分からない。
MG「おいユンギ！」
マネージャーの制止を振り切って練習室を出た。
エレベーターが来ないのがもどかしくて、階段を駆け下りた。
( 行かなくちゃ。 )
Aヌナ、我慢強いから痛いって言えないんだよ。
あー見えて凄く繊細な子なんだ。
落とされたのに、自分を責めて苦しんでるかも知れないんだ。
( そばにいてあげなきゃ。 )
タクシーに乗り込んで、ようやく言葉が出る。
YG「金ならいくらでも出すからっ、飛ばして！」
死にそうなのはAヌナなのに、俺も心労で死にそうだった。
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作者名：kee x他1人 | 作成日時：2018年9月16日 23時
