そばに居てよって言えたなら２ (ページ10)

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手元の光りページ10

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流れて止まらない涙を必死で抑えながら歩いた。

月がとても明るくて、照らされてるみたい。

「切り替えなきゃ...」

自販機で買った温かいミルクティーは冷たくなってた。

誰かにいてほしいとか、1人でいるのが嫌だとか、そういうことじゃない。

でも、さっき見た光景で、きっともう彼を想っていた気持ちとはさよならしないとなって思った。

ちゃんと1人で前に進まないとって思うしない。

色んな気持ちに想いを巡らせると、何故かあの夜の日のことを思い出した。

あ、ちゃんと、北斗くんにお礼しなきゃ。

あれから、連絡の一つも出来てなかった。

ー北斗くん、お疲れ様。あんなふうに言ってくれたのに、連絡出来なくてごめんね。色々なことを受け入れるのに、時間がかかっていて。ー

本当に今の素直な気持ちを北斗くんに伝える。

北斗くんとは、どう考えても不思議な出会い方だったと思う。

最初は少しだけ何を考えているか分からなかった北斗くん。

でも、関わっていくうちに意外と考えていることを素直に話してくれる子だなって印象に変わった。

－ピコン－

スマホが手元で光る。

ーAさん、久しぶりだね。連絡くれて嬉しい。俺ずっと待ってたんだからね！ー

「ははっ、待ってたって何それ、素直過ぎ」

....北斗くんは何でこんなに寄り添ってくれるんだろう。

見たくない光景を見て、辛くて惨めで泣いてた涙はいつの間にか止まってた。