Love in the Darkness (ページ9)

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「なんでいつもこんなにタイミング良いんですか？」

慧人からの質問に一瞬面食らった。
だってそんなの、慧人のことが好きだからに決まってる。

好きだから慧人の様子が気になるし、好きだから些細な変化に気づける。

ああ落ち込んでるな、ってそう思ってしまったらほっとけないじゃないか。

「今日は颯太にフラれてたね」

「…っ！フラれてないです！」

最近の慧人は今まで以上に颯太にアピールしているように見える。しかも俺とのことをダシにしている感じでこっちとしてはムカつくんだけど。

「見て颯太！こないだ欲しいって言ってたピアス堀夏くんに貰っちゃった」

「え良かったやん」

「颯太も欲しいって言ってたよね」

「あーそうだけど後からお揃いにされんの嫌ちゃう？しかも堀さんに貰ったならなおさら」

今日だって颯太とお揃いにしたいのが見え見えで、そんな会話を俺の前でするとかほんとひどい奴。

「俺があげたピアスで颯太とお揃いにしようとしてたくせに」

「ちがっ…」

言いながらピアスを付けた耳に触れると、肩を震わせて上目で見上げてくる。

否定しようとしているんだろうけど言葉が出てこないのか目が泳いでいて。

別に颯太のことが好きなのはわかっているけれど、颯太との会話に露骨に俺の名前を出されるのは何か違うというか、、代わりになるとは言ったけどそんな形で利用されるのは想定外だった。