89 ファイアードラゴン戦3 ページ45
「…鬼道さん。確かに上に上げるのは効果的だと思います。」
「…分かった。
みんな、上だ！臨機応変に対応していくぞ！」
自分が出来なかった事を伝えられた。
後押ししてくれた飛鷹君に礼を言えば、あぁと素っ気無く返し、ポジションへ戻っていた。
鬼道君がタクティクスに阻まれるも、ボールを高く上げた事に相手は全く反応出来ず、始めてパーフェクトゾーンプレスを破った。
まだ出会って日の浅い私達を信じ、すぐに実行した所に尊敬の念を抱く。
この下は泥。ボールを落とせば上手くパスが通らない。全員がその事を意識して細かくパスをする。
基山君の技は破られたが、再びこちらに風が吹く。
「Aさん！」
虎丸君からボールを貰い、キョロキョロと辺りを見回す。基山君はマークに付いている、相手は分散している。＿行ける！
そのまま2番へ突っ込み、右足を一気に踏み込んだ。
大丈夫、きっと出来るよ。
そう誰かが囁いた。誰かは分からないが、不安と劣等感は払拭された。
「ムーンッエッジィ！」
呆気なく相手は転がる。足元にはしっかりボールが残り、すぐに風丸君へ渡した。
「良いぞA！」
頬を緩ませながら位置を確認する。
虎丸君と豪炎寺君が連携技の体制に入る。
＿サンダービーストに頼れない今、あの2人が希望だ！
「タイガーッ」
「＿ストーム！」
…虎丸君の勢いは完璧だった。力強さで言えば間違いなく今日が1番。
豪炎寺君が遅れた。
練習では時々ゴールネットを揺らしていたし、あそこまで反れることは無かった。
「豪炎寺君…」
俯き、口を固く結ぶ豪炎寺君が嫌でも目に入り、目を背けたくなった。
タイガーストームが不発に終わってから一気に向かい風が吹く。
その後土方先輩と鬼道君が衝突。
先輩は先程の痛みが加えられ、ベンチへ行く事を余儀なくされ、木暮君が入る。
涼野のマークが外れてしまい、亜風炉にボールが回ってしまう。
またゴッドノウズ？＿いや、踵で…！？
「ゴッドッブレイク」
ボールが何倍にも大きく見え、黄色いオーラを纏い、眩しい光が目を突き刺した。
2-1。前半終了のホイッスルが鳴り終わる。
得点板はこちらが追い風になる事を許さなかった。
90 ファイアードラゴン戦4→←88 ファイアードラゴン戦2
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ビジュ(プロフ) - ほうじ茶さん» コメントありがとうございます！不定期更新となってしまいますが、ほうじ茶さんのご期待に応えるためにも少しずつ更新していけるように頑張りたいです(◍•ᴗ•◍) (2月29日 23時) (
レス) id: 529a911b17 (このIDを非表示/違反報告)
ほうじ茶 - めっちゃ面白いです！！続き待ってます！！ (2月29日 20時) (レス) id: 47dba8b665 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ビジュ | 作成日時：2024年1月15日 23時
