67 理性と欲望 ページ23
絶対に走れないと思っていたが、かなりいつも通り走ることができた。
冬花さんに続いて少しずつスピードを増していく。
この光景を見ないように気持ち上を見ながら。
マネージャーにも関わらずかなり足が速い。
私が怪我をしているためそう感じるのかもしれない。
時折、あの2人を見て花が咲いたようにニコニコしている人達を見ると本当に恥ずかしい。
別に私が恥ずかしがる必要はない、それでも同じチームメイトとしてつい私の事を言っているように聞こえる。
2人ってこんな関係だったんだ…
ふといつもより綺麗に見えた秋ちゃんの顔が浮かんだ。
とにかく今は目的地に行くことに集中しようと頭を左右に振った。
「ゆ、遊園地〜！？」
子供達の明るい跳ねるような高い声にこちらまで笑みが浮かぶ。
あまりにも予想外の場所に首を大きく傾げた。
「さ、Aはこっちな。」
2人は待っている列に紛れようとしていた。内心少しだけジェットコースターに乗りたかったため2人に着いていこうとしたが、リカさんに止められた。
確かに、2人の雰囲気を乱すのは良くない。
「はいA。」
ポ、ポップコーン！
オマケに私ののみ一回り大きかった。
チラッと財前さんの方を見ると大きくグッドサインを見せてくれた。
手に1杯に持ち、一粒の何倍もの大きな口を開けて詰め込んだ。
昨日病院でかなり味気薄いものばかり食べていたので、この舌で跳ねるしょっぱさに心が踊った。
と同時に不健康な物を食べて良いのかと理性がそう言った。
あくまで怪我なので大丈夫と欲望が反論。
私の脳内で口論が続いた結果、欲望がメダルを獲得。
2人がコースターに乗り込むまでひたすらポップコーンを口に投げ込んだ。
「あ、キタキタ！」
財前さんが手を振ろうとすると、今度はリカさんが拒む。
気づかれたくないなら何故付いていくのかと疑問に疑問が重なった。
円堂君の響く叫び声と、冬花さんの絶対に目を開けたらいけないと言っているかのような表情に周りの人は良くも悪くも釘付けになっていた。
…イナズマジャパンのジャージが目立つからかもしれないが。
「冬花、次はあそこやな！」
また司令塔のリカさんが冬花さんの行く場所を予想。塔子さんは肩を落としていた。
また冬花さんが積極的に手を繋いで走り出した。
そもそもなぜ2人のデートに私達が同行しているのかが疑問。
しかし司令塔に来いと言われたら仕方ないと言い聞かせ、また後を追った。
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ビジュ(プロフ) - ほうじ茶さん» コメントありがとうございます！不定期更新となってしまいますが、ほうじ茶さんのご期待に応えるためにも少しずつ更新していけるように頑張りたいです(◍•ᴗ•◍) (2月29日 23時) (
レス) id: 529a911b17 (このIDを非表示/違反報告)
ほうじ茶 - めっちゃ面白いです！！続き待ってます！！ (2月29日 20時) (レス) id: 47dba8b665 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ビジュ | 作成日時：2024年1月15日 23時
