59 根本的な問題点 ページ15
母に1度だけ聞いたことがあった。
どうして私はサッカークラブに入ってるのと。
母は答えた。
何かしておいたほうが将来の為と。
私はまた聞いた。
どうして学習塾に通ってるのと。
母は答えた。
中学生で苦労しないためよと。
私は、本当にサッカーが好き？楽しい？
サッカーを手段としか見てない？
早く、応えないと。
監督もお母さんもチームメイトもみんなみんな。私をきっと待ってくれてるのに。
「＿＿＿あー！」
またワザとらしく思い出したように叫んだ。わたしと同じ様に嘘が下手なようで、近くで鬼ごっこをしていたまじまじと子供に見られた。
「そういえば久遠さんがチーム分けして練習するって！」
…？いつもしている練習。何も驚く理由もないはず。
「突っ立ってないで、早く合宿所行きますよ！」
半場強引に手招きされた。車の鍵が輝く。
…今みんなに会うのは気まずい。それに一回ジャージに着替えたい。生地が薄くて肌寒い。
しかし監督はすぐに車出すからと駐車場へ行ってしまった。…ひとまず、合宿所に行かなきゃ。
合宿所に着いたが妙も違和感がある。
1人で走り込みをしていた飛鷹くんも居なければ、みんなの掛け声も聞こえない。今は練習時間のはずなのに。オマケに大型バスが止まっている。
…練習試合？でもそんなの聞いてないし…
何かが、おかしい。
フィールドを見るとチームメイトのみんながどこかのチームと戦っている。
真っ直ぐ白いユニフォームが目に映る。
フットボールフロンティアで見た選手が中心＿＿
私の目には1人だけピントが合った。
「…あの人まさかっ、！イプシロンの…？」
芝生を駆け降りながらベンチへ向かった。
つい走ってしまうが包帯が邪魔で全く速度が出ない。
え。1-1…どこのチームが…！？
「こ、これどういう！？」
みんなに話しかけるとまるで幽霊でも見たかのように叫ばれた。
「Aさん！ここに居て大丈夫なんですか！？」
「虎丸君。た、多分大丈夫だ…と思う。」
必死に目を泳がせた。
…ジャージ着れば良かった。数分前の自分を恨むなんて。
ネオジャパン？
フットボールフロンティアだけじゃない、エイリアの時の選手まで…！
な、何でこんな事に…
ベンチの人に回答を促そうとするも、真っ直ぐ、試合に集中する視線に言葉を飲むしか無かった。
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ビジュ(プロフ) - ほうじ茶さん» コメントありがとうございます！不定期更新となってしまいますが、ほうじ茶さんのご期待に応えるためにも少しずつ更新していけるように頑張りたいです(◍•ᴗ•◍) (2月29日 23時) (
レス) id: 529a911b17 (このIDを非表示/違反報告)
ほうじ茶 - めっちゃ面白いです！！続き待ってます！！ (2月29日 20時) (レス) id: 47dba8b665 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ビジュ | 作成日時：2024年1月15日 23時
