永劫回帰【イナイレ】 (ページ6)

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帰る場所2 ページ6

え？
ここは本当に稲妻町？
ここは本当に私が住んでた所？
でも雷門のみんなもここで降りている、間違いない。

広げた手を下げ、高揚した声が出なくなった。

もちろん変わっていない所もあった。
でもそれ以上に何かが、何かがおかしい。

何日、いや。何年…？

人とぶつかりながら家に向かう。
息を枯らしながら家のインターホンを鳴らした。
こんなに新しかったっけ？
こんな家だったっけ？

「はーい。」
高い声が鳴り響く、こんな、声知らない。
嫌な予感がして後退る。

「……ぁえっ？あの…」
「…今時ピンポンダッシュなんて。迷惑な子も居るものね。」

若そうな女性はドアを締めた。
ぇ…え？え？なんで？

私はここに居るじゃないか。
とにかく辺りを見回した。

Aの文字は刻まれておらず、別の人の苗字が示されていた。

ここら辺の学校は…
ら、雷門中、雷門中はっ…？
　

「な、んで…なんで。」
前の建物より大きくなっていた。
幾つ者棟が並び、私の記憶にある建物とは見た目が変わっていた。
校門はサビ一つない、新品みたいだ。

「あの、今って何年ですか！？」
通りすがりの人に話しかけても目も合わせず、何も答えない。
携帯を弄りだしては電話を始めた。

「あの！」
どこもかしこも変わり果ててしまった。
なのに誰も私に答えないんだ。

…な、なんで？なんで…
そうだ、シュウ、シュウの所に帰らなきゃ。、

今走ってきた道を引き返す。
途中で松風君達がいた。

「ま、松風君！」
「えー！狩屋来ないの？
ケーキ出るんだけどなぁ。」
「し、仕方ないから行ってやるよ。」

「お、おー…い。」

「狩屋は秋さんのケーキ、大好きだもんね。」

おかしい。

こ、れじゃあまるで私が…。

船に乗ればもう一回、引き返せる？。
ゲートへ私が走り込んでも案内人は見向きもしない。接客に忙しいのか、私に興味がないのか。

もう今日乗った船は見当たらず、見えているのはただ広いだけの海が広がっていた。カモメが雑音を奏でる。

さっきあんなに綺麗だった海は私とシュウを隔てる壁にしかならなかった。

「…シュウ、シュウ…！」
「わ、たし。、どうすればッ…」

思えば私はゴッドエデンで練習してから髪も、爪も伸びなくなった。
日常的に行っていたことをしなくなった。

この経った時間であらゆる物が変わってしまっていた。
家も、学校も、稲妻町も、

私の命も。

　

…ど、うして

私はこのままなの。