女神の怯えと信じる心 ページ20
「メアリーに逃げられてしまいましたね」
「これも計画のうち?」
「いいえ。僕は何も知りません。メアリーについてはフォスター公爵がうるさくて何も手が出せなかったので」
やれやれ、といった態度で肩を竦めてため息をつくシリルに嘘は見えない
まぁ…あの公爵の様子を見るにマリーさんに手を出すのは無理そうね。亡き愛妻の身代わりといえども、マリーさんを溺愛しているもの
「アリー、レオン、マリーさんを追って」
「…一人で大丈夫?」
「一人じゃないわ」
「え?」
「傍に、いてくれるんでしょう……?」
この言葉を告げるのは、とても…とても怖かった。どれだけ親しくしていても、その関係は脆くて儚い刹那の夢に過ぎないということを嫌と言うほど知っているから
たくさんの人を裏切った。たくさんの人を殺した。たくさんの人を不幸に陥れた。たくさんの人を苦しめた。女王としての…そして、女神としての私が犯した深い深い罪に対する罰だということは分かっている。だから、私には苦しみ、嘆き悲しむ資格なんてないということも分かっている。けれど、そんな私をずっと支え続けてくれているレオンハルトたちには少しだけ頼りたいと思えた。彼らなら、私が道を踏み外さない限り、私の傍にいてくれると思ったから
目を丸くして顔を見合わせたアルテミスとレオンハルトは嬉しそうに笑った
「まさかルティからその言葉を聞けるとはなぁ。俄然やる気が出てきたぜ!」
「うん!私たちを信じてくれるルーちゃんの為にも頑張らなくちゃ!」
アルテミスとレオンハルトの喜ぶ姿に嘘はなく、心底ホッとした
「頼ってくれてありがと、ルーちゃん!ピンチの時は必ず助けに来るから気張らないでね!」
「うん。ありがとう」
パチン、とウインクを飛ばしたアルテミスはレオンハルトを連れて部屋から
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pomme(りんご)(プロフ) - 瑠李さん» 返信ありがとうございます。また何かありましたらお教え頂けますと幸いです (2021年7月4日 20時) (レス) id: cf9e4ba859 (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - ありがとうございます!今読みました。これからも面白い小説頑張ってください!応援してます! (2021年7月4日 19時) (レス) id: 88c711d3e6 (このIDを非表示/違反報告)
pomme(りんご)(プロフ) - 瑠李さん» コメントありがとうございます。今、消しましたのでご覧頂けると幸いです (2021年7月4日 19時) (レス) id: cf9e4ba859 (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - 国王陛下の帰還が同じセリフがあります (2021年7月4日 19時) (レス) id: 88c711d3e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アストライアー | 作成日時:2021年7月3日 22時