愛し子の叫び ページ29
「マリー、目を覚まして下さい！！あなたは、こんな酷いことをするような子ではないでしょう！！？」
目を覚ましてほしい、元のマリーさんに戻ってほしい、と願うエリザベス王女が暴走しているマリーさんに訴える
「あなたには、私のことなんて分からないっ！！」
エリザベス王女を睨むマリーさんの光彩を欠いた金色の瞳には、抑えきれない羨望や嫉妬、それらを抱く自分への嫌悪が宿っている
「娘として愛されているあなたには、私のことなんて分かるはずがありませんっ！！」
「マリーだって、公爵に…お父様に愛されているでしょう……？」
「っ！！あんなの…っ…あんなのが愛なら、私は要らないっ！！」
誰でもいいから"ただのメアリー,,を認めてほしくて。でも、虐げられていた期間が長すぎて素直に信じることができない
本当に"私,,を見てくれているの？その優しさは"
些細な優しさが嬉しくて…けれど、その優しさが失われた時が怖いから拒絶して。そうやって、マリーさんの中には矛盾が生まれる。これ以上傷付かなくていいように、自分を護る為の盾として
「国王陛下。僭越ながら一つお願いがございます」
「良い。マリーに関することだな？」
「はい。マリーさんは、陛下や王女様方を家族のように慕っています。それは、皆様が"メアリー・フォスター,,という少女を見ていらっしゃったから。彼女がこうなっているのは、彼女の心に深く根を張る不信感や不安感を利用されてしまったから。それは、長い時間をかけて払拭するしかありません。もちろん、どんな理由があっても彼女が犯した罪は消えませんから私は彼女を…"メアリー・フォスター公爵令嬢,,を殺します。でも、これからも彼女を一人の少女として見てあげて下さい」
不敬が過ぎる願いだ。身の程知らずと罵られても無理はない、差し出がましい願いだ。けれど、きっとマリーさんが生きるにはその道しかない
「…分かっておる。儂も元よりそのつもりだ」
「ありがとうございます」
ホッと胸を撫で下ろした私は、魔力を暴走させてしまったマリーさんに歩いて行く
「ダメっ…来ないで……！！(大切な
竜巻のようになっている魔力の流れに強制的に逆らったせいで更に傷が増えた体。その体でそっとマリーさんを抱きしめると、彼女はビクッと体を震わせた
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pomme(りんご)(プロフ) - 瑠李さん» 返信ありがとうございます。また何かありましたらお教え頂けますと幸いです (2021年7月4日 20時) (
レス) id: cf9e4ba859 (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - ありがとうございます！今読みました。これからも面白い小説頑張ってください！応援してます！ (2021年7月4日 19時) (レス) id: 88c711d3e6 (このIDを非表示/違反報告)
pomme(りんご)(プロフ) - 瑠李さん» コメントありがとうございます。今、消しましたのでご覧頂けると幸いです (2021年7月4日 19時) (レス) id: cf9e4ba859 (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - 国王陛下の帰還が同じセリフがあります (2021年7月4日 19時) (レス) id: 88c711d3e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アストライアー | 作成日時：2021年7月3日 22時
