〜看板娘の疑問〜 ページ37
「ふぅ……」
チャプン、と湯船の中に落ちた水滴が音を立てる
起きたタイミングが良かったらしく、幸いなことに湯船のお湯はまだ捨てられておらず、気持ち良い温度のお湯が凝り固まった体を
"その優しさが、憎かったのか？,,
「っ……」
メリオダス様に向けられた憎悪を思い出し、私は両腕で体を抱きしめる。それでも体の震えは止まらず、ギュッと目を瞑る
胸が潰れそうなくらい痛くて堪らない。怖くて怖くて仕方がない。けれど、この恐怖は向けられた殺気に対してではない。メリオダス様に憎まれ、嫌われていることに対してである
どうして……？幼い私は、どうしてエリザベス王女を殺そうとしたの？エリザベス王女が憎まれるようなことをするとは思えない。なら…私は、どうしてエリザベス王女を……？
「分からないよ……っ」
何も知らない、何も憶えていないことがこんなに怖いとは思わなかった
"お前は…なんでそんなに寂しそうな
「メリオダス、様……？」
一瞬脳裏を過った金髪の少年。メリオダス様に瓜二つだけれど、メリオダス様のように明るくはない。寧ろ、冷たくて凍てついた氷のように近寄り難い雰囲気を持っている。まるで、太陽と月のようだ
「おーい！ユーリ〜？大丈夫か〜？」
ガチャ、とドアノブが回され、メリオダス様が顔を覗かせた
「だ、大丈夫です！」
「あんまし静かだから溺れてんじゃねえかってエリザベスが心配してたぞ」
メリオダス様の口からエリザベス王女の名が出てきたことで胸がじんわりと暖かくなり、同時に棘で刺されたような小さな痛みが走る
「ちょっと考え事をしていたので……。ご心配をおかけして申し訳ありません」
「それは、オレじゃなくてエリザベスに直接言えよ。多分、部屋にいるだろうから」
「分かりました」
「考えすぎて知恵熱出すなよ」
「出しません！」
カラカラと笑って出て行ったメリオダス様に軽く頬を膨らませた私は何だか虚しくなり、深いため息をついてお風呂から上がった
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鈴 - 名前固定ならそう書いていた方がいいと思います。気にはなりましたが名前固定だと読む気失せる人もいるので。 (3月8日 7時) (
レス) id: 8354ac6e82 (このIDを非表示/違反報告)
pomme(りんご)(プロフ) - 天乃みなさん» 追記です。ユーリという名前にも一応理由があるのでそのようにしています。…いつ明かすかはまだ決まっていませんが (2021年9月29日 20時) (レス) id: 36cb2cfed7 (このIDを非表示/違反報告)
pomme(りんご)(プロフ) - 天乃みなさん» はい。名前を変えたら私がちょっと分からなくなるので……。ご不快でしたら申し訳ありません (2021年9月29日 20時) (レス) id: 36cb2cfed7 (このIDを非表示/違反報告)
天乃みな(プロフ) - これって名前固定なんですか？ (2021年9月29日 20時) (レス) id: ec35f73fd4 (このIDを非表示/違反報告)
yuu11da(プロフ) - オリジナルフラグは取れているでしょうか？もし、宜しければご意見をお聞かせ下さい (2021年5月25日 18時) (レス) id: cf9e4ba859 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アストライアー | 作成日時：2021年5月25日 18時
