〜看板娘の料理〜 ページ26
「いやー…とんだ目に遭ったもんだ」
お店に戻ってきた私は、同じくお店に戻ってきたメリオダス様の顔の傷を癒やしながらミードくんに意識を向ける
「どうですか？」
「良くなった。サンキューな、ユーリ」
「いえ。…ねぇ、ミードくん。さっきの話、本当？」
「なぁなぁ、ここって酒場？」
話を綺麗にスルーされ、私は地味に落ち込む
「〈豚の帽子〉亭。オレの店だ」
「腹減った！」
「金は？」
「ない！」
「じゃあ、さっきのユーリの質問に答えたら飯食わせてやる」
「飯が先！」
この子、中々に手強い相手である。何せ、あのメリオダス様を(本気ではないとはいえ)言い負かしたのだから
「はい、どうぞ」
冷暗室に置いていたプリンを出すとミードくんは瞳をキラキラと輝かせた
「お前、いつの間にプリンなんか作ってたんだ？」
「今朝です。私が食べたくなっちゃって作っていたのでちょうど良かったです」
備えあれば憂いなし、とはよく言ったものだ。この例えが合っているかは微妙だが
「…お前の友達が〈七つの大罪〉と〈悪魔の王女〉って話…本当か？」
「それ…そのニオイ、バーニャエールだろ！？お前、子供のくせに飲んでいいのか！？」
またもや話を逸らされたメリオダス様は不服そうに小さくため息をつく
「去年仕入れたやつだよ。子供じゃないし」
「そ…それ美味いだろ！？林檎の香りが漂う甘みとコクの強い最高のエールなんだ！！…って大人が言ってた」
バーニャエールを誇らしく解説したミードくんは、一転して寂しそうに俯いた
「ミードくん……？」
ミードくんの様子が気にかかり、声をかけようとした時。エリザベス王女とホークちゃんがお店に戻ってきた
「ミードちゃん、あなた相当な悪戯っ子だそうですね？村長さんに聞きましたよ」
「な…んだよ……。馴れ馴れしい女だな」
「私も小さい頃、よく悪戯をして父に叱られました」
「フン！それがどうした」
「…気を引きたかったんです。本当の父じゃなかったから」
少し寂しそうな笑みを浮かべたエリザベス王女が放った言葉で店内の空気が僅かに凍りついた
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鈴 - 名前固定ならそう書いていた方がいいと思います。気にはなりましたが名前固定だと読む気失せる人もいるので。 (3月8日 7時) (
レス) id: 8354ac6e82 (このIDを非表示/違反報告)
pomme(りんご)(プロフ) - 天乃みなさん» 追記です。ユーリという名前にも一応理由があるのでそのようにしています。…いつ明かすかはまだ決まっていませんが (2021年9月29日 20時) (レス) id: 36cb2cfed7 (このIDを非表示/違反報告)
pomme(りんご)(プロフ) - 天乃みなさん» はい。名前を変えたら私がちょっと分からなくなるので……。ご不快でしたら申し訳ありません (2021年9月29日 20時) (レス) id: 36cb2cfed7 (このIDを非表示/違反報告)
天乃みな(プロフ) - これって名前固定なんですか？ (2021年9月29日 20時) (レス) id: ec35f73fd4 (このIDを非表示/違反報告)
yuu11da(プロフ) - オリジナルフラグは取れているでしょうか？もし、宜しければご意見をお聞かせ下さい (2021年5月25日 18時) (レス) id: cf9e4ba859 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アストライアー | 作成日時：2021年5月25日 18時
