98話 ページ50
カルマside
「はぁ、祭りィ?」
夏休み最終日。
俺は部屋でDSをしているとターゲットである殺せんせーが一応変装のつもりの格好をして窓から声をかけてきた。
「今日思い立って、クラスの皆に声かけてます。用事で断る人が意外に多くて、傷ついてます。」
殺せんせーは本当に傷ついているのか、俺の見ている前で泣き出した。
「ま、いーけど。どーせダラダラ遊んでたし。」
俺が快諾すると殺せんせーは嬉しいそうにマッハでまたどこかに飛んで行った。
Aside
夏休み最終日。
夏休みの間に特に体調を崩すことなく過ごせた。
明日から2学期。
また殺せんせーやE組のみんなと過ごせる。
もちろんカルマくんとも。
楽しみだなぁ。
明日からのことを思い浮かべながら自宅でゆっくりしていると突然殺せんせーが現れた。
「Aさん、こんにちは。体調はどうでしょうか。」
突然の殺せんせーの登場にビックリしたが、なんとか挨拶を返す。
「みんなと夏祭りに出かけませんか?」
殺せんせーの次の言葉はまたしてもビックリする提案だった。
殺せんせーがマッハで帰ってから、カルマくんに電話するとカルマくんもお祭りに誘われていて行くとのこと。
いまはカルマくんが迎えに来てくれるのを待っている。
お祭りに行くって言ったら浴衣を着付けてくれた。
お母さんの目がすごくキラキラして生き生きしていて、あっという間に着せ替え人形になってしまった。
チャイムが鳴り玄関へ出ると少し驚いたようなカルマくん。
「カルマくん?」
どうしたのかと思って尋ねる。
「…すごく似合ってる。かわいすぎ。」
少し顔が赤いカルマくんにつられてわたしも顔が火照る。
行こう、と差し出された手を握るとさらに顔に熱が増す。
しばらくカルマくんの顔を見られなかった。
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お話がいっぱいになったのでキリが悪いですが、続編に行きたいと思います。
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作者名:麻倉 真音 | 作成日時:2020年5月5日 23時