85話 ページ37
Aside
「危険な場所に潜入させてしまいましたね。危ない目に合いませんでしたか?」
全員が合流し、殺せんせーの心配の言葉に誇らしげな表情のわたしたち。
「あれ? 着替えるの早いね、渚。」
「…うん。」
着替えを済ませて戻ってきた渚くんの表情は微妙だった。
「ん? どうしたの?」
「…いや、結局 今回、女子が全部やってくれたし、僕がこんなカッコした意味って…」
「面白いからに決まってんじゃん。」
そう言ってカルマくんが、さっき隠し撮りした"渚ちゃん"の画像を渚くんに見せる。
「撮らないでよ、カルマくん///」
真っ赤な顔で抗議する渚くん。
「そんなことないと思うよ。きっと、誰かのためになってるって。」
わたしも茅野さんの考えに心の中で同意した。
そしてわたし達は、更に上の階を目指して、先へと進む。
「あのまま行けばよかったのに。暗殺者が女に化けるのは、歴史上でもよくあるぞ。」
「い、磯貝くんまで…///」
磯貝くんの冗談に微妙な表情の渚くん。
「渚くん、とるなら早い方が良いらしいよ。」
「とらないよ‼ 大事にするよ‼」
カルマくんの冗談に真っ赤な顔で抗議の声をあげる渚くん。
「その話は後にしてくれるか。」
「…二度としません。」
烏間先生からストップが入り静かになる。
この潜入も終盤。
ここからは…VIPフロア。
上へと続く階段の前には、体格の良い見張りが2人。
みんながどうしようと話し合っていると、殺せんせーから寺坂くんの持ちものについて指摘が入る。
寺坂くんが敵を一瞬で仕留める武器を持っているみたいだけど…
「…おい、木村。あいつらをちょっとここまで誘い出して来い。」
目の前で殺せんせーを持っている木村くんに声をかける寺坂くん。
「俺がァ? どーやって?」
「知らねーよ。」
寺坂くんの無茶振りに困っている木村くん
「じゃあ こう言ってみ、木村。」
カルマがニヤニヤしながら、木村くんに何かを耳打ちする。
なんか、悪いこと考えてるよね、カルマくん。
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作者名:麻倉 真音 | 作成日時:2020年5月5日 23時