カルマくんのお姫様2 (ページ36)

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84話ページ36

Aside
「みんなアレ！たどりついたは良いけど、見張りがいるのよね。」
「場合によっちゃぁ、男手が必要かも。」
片岡さんが茅野さんに渚くんを呼びに行ってもらう。
「なんとかあの見張り…おびき出して、そのスキに通れないかな。」
「強行突破は避けたいよね。倒したらすぐバレちゃう。」
何かいい作戦はないかとみんなの目が怪しく光る。
うわ…みんな目が怖いよ…

「1人にしないでよ…」
渚くんと茅野さんが戻ってきた。
「おう、待てって彼女等。大サービスだ、俺の十八番(オハコ)のダンスを見せてやるよ。」
さっき渚くんをナンパしてた人を連れて。
なんていうか…すっごく、邪魔。
女子全員の心の声が一致した瞬間だった。
なんとも言えないダンスを披露し、最後の決めポーズに失敗してヤクザっぽい人に絡まれちゃってて、唖然とするわたしたち。
いいこと思いついた！
「岡野さん。」
思いついた作戦を岡野さんに耳打ちする。
岡野さんはコクンと頷き、ナンパくんに絡んでいるヤクザに、普通に歩いて近づく。
「すみません、ヤクザさん。」
そして見事な足技を決め、ヤクザを気絶させた。
「すみませーん、店の人～。あの人、急に倒れたみたいで…運び出して、看てあげてよ。」
矢田さんが見張りの従業員を呼び、倒れたヤクザを運ばせる。
そのスキに、岡野さんと不破さん、茅野さんとわたしで裏口の鍵を開けに行く。
「岡野さんのお陰だよ！ありがとう。」
「星宮さんの作戦のお陰だね！すごいよ。」
岡野さんと褒め合いをしながら裏口を目指す。
「お待たせ！」
裏口の鍵を開けたわたし達は、男子達と合流した。
「カルマくん、ただいま！」
「おかえり。」
わたしの姿にすぐに気づき、駆け寄ってくるカルマくん。
「怪我はない？体調は？」
「大丈夫だよ。」
わたしの無事に安心の様子のカルマくん。
心配させてごめんね、ありがとう。