52話 ページ4
カルマside
体育の授業という名の訓練が終わってAが俺の元へ駆け寄ってくる。
ホントにかわいい。
Aの病気は怪我をしてはいけない。
出血したら止まらなくなってしまう可能性もあるからだ。
だからAは体育は基本的に見学。
射撃の訓練は殺せんせーや烏間先生の監視の元許可が出た。
俺としては見学してくれてる方がいいんだけど、Aは訓練や暗殺に満足に参加できないことが悔しいらしい。
そのことが原因なのか、さっきも落ち込んでいるような表情が俺の目の端に映った。
お疲れ様と声をかけてくれるA。
「ありがと。体調は大丈夫?少し様子が変だった気がしたけど。」
Aは驚いてるような顔をする。
でもすぐにいつものかわいい笑顔で
「…殺せんせーのお陰で大丈夫だよ。」
「そっか。」
殺せんせーと話していたみたいだから大丈夫だとは思っていたけど、Aはただ笑って俺のそばにいてくれたらそれでいいのに。
俺とAが話していると校舎から見知らぬ男がやって来た。
「やあっ! 今日から烏間を補佐してここで働く事になった、鷹岡明だ。よろしくな、E組の皆!」
鷹岡と名乗ったそいつは、俺達に差し入れとして大量の高級そうなスウィーツを広げる。
隣では大量のスウィーツに目をキラキラさせているA。
ホントにかわいくて仕方ない。
甘いもの好きの殺せんせーも一緒になって、皆で仲良くスウィーツを食べながら談笑している。
明日からはそいつが体育の授業をするらしい。
なーんか、胡散臭いだよね、コイツ。
授業は…サボるかな。
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作者名:麻倉 真音 | 作成日時:2020年5月5日 23時