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77話 ページ29

Aside
5階の展望回廊に着いたわたしたちを待っていたのは、やたらと"ぬ"をつけたがる殺し屋だった。
「"ぬ"多くね、おじさん?」
クラスのみんなが怖くて言えなかったけど、カルマくんが爽やかに指摘する。
そしてその人は素手で窓ガラスにヒビを入れた。
「素手…それがあなたの暗殺道具ですか。」
怖くて震える。
隣にいたカルマくんがわたしを抱き寄せながら耳元で囁く。
「大丈夫だよ。Aは絶対護るから。ここで俺のこと見てて。」
そう言って最後にギュッと抱きしめてくれてからカルマくんは行ってしまった。
カルマくん…?
「雑魚ばかり1人で殺るのも面倒だぬ。ボスと仲間を呼んで皆殺しぬ。」
殺し屋さんがそう言って、殺し屋が応援を呼ぼうとしたその時。
カルマくんが観葉植物を使って、殺し屋さんの無線機をガラスに叩きつけた。
「ねぇ、おじさんぬ。意外とプロってフツーなんだね。ガラスとか頭蓋骨なら、俺でも割れるよ。ていうか、速攻仲間呼んじゃうあたり、中坊とタイマン張るのも怖いひと?」
「よせ、無謀だ… 」
「ストップです、烏間先生。アゴが引けている。」
止めようとする烏間先生を殺せんせーが引き止める。
今までのカルマくんなら、余裕をひけらかして、アゴを突き出し、相手を見下す構えをしていた。
でも今は…口の悪さは変わらないけど、目は真っ直ぐ油断なく、正面から相手の姿を観察している。
そう殺せんせーが教えてくれた。
それでもわたしはカルマくんのことが心配で目に涙を溜めながらカルマくんの姿を見つめる。
どうか、どうかカルマくんが無事でありますように。
「…いいだろうぬ。試してやるぬ。」
「じゃあ遠慮なく。」

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設定タグ:暗殺教室 , 赤羽カルマ   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:麻倉 真音 | 作成日時:2020年5月5日 23時

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