76話 ページ28
カルマside
「いやぁ、いよいよ"夏休み"って感じですねぇ。」
…は?
ここから先は俺等の力だけで先に進まなくちゃならないってのに…この球体ときたら、本トお気楽すぎでしょ。
渚くんが殺せんせーを思いっきり振り回す。
それを見て良い事を思いついた俺は、渚くんの手首を掴んで動きを止めた。
「よし、寺坂。これねじこむから、パンツ下ろしてケツ開いて。」
「死ぬわ‼」
冗談で言ったダケなのに猛抗議された。
殺せんせーは酔いながらも俺たちがこのミッションをきっとクリアできると励ました。
きっと烏間先生の戦闘不能により俺たちの不安を察したんだろう。
Aも笑ってる。
みんなも和んだ。
渚side
僕達は、5階の展望回廊へとやって来た。
そこで僕達を待ち構えていたのは…どう見ても殺し屋。
"殺る側"の人間。
僕たちが様子を伺っているとその殺し屋は手で窓にヒビを入れた。
そして僕らが毒物使いのおじさんを倒してきたことを見抜いていた。
姿が見えない僕たちに対して語りかける。
その話し方は独特でやたらと"ぬ"がついていて、怪力と纏うオーラに恐怖の感情があるものの、少し拍子抜けてしまう。
しかし怖くて誰も"ぬ"に関して何も言えないでいると…
「 "ぬ" 多くね、おじさん?」
全員(( 言った‼ 良かった、カルマがいて‼ ))
カルマくんは殺し屋を怖がるどころか、爽やかに、そしてサラっと"ぬ"を指摘する。
どうやらその殺し屋は外国の人みたいで、"ぬ"をつけるのは、日本語に対して間違った知識を持っていたからだった。
「間違ってるならそれでも良いぬ。この場の全員殺してから、"ぬ"を取れば恥にもならぬ。」
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作者名:麻倉 真音 | 作成日時:2020年5月5日 23時