カルマくんのお姫様2 (ページ3)

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51話ページ3

Aside
今日の訓練、という名の体育では、ナイフ術の訓練を行っている。
もちろんわたしは見学。
射撃の訓練ならば無理しない程度にと許可してもらえたが、ナイフ術は怪我する可能性が高いのでNGが出たのだ。
今日も殺せんせーと一緒にクラスメイトの訓練の様子を見学している。
レジャーシートに座布団、日傘付きの高待遇だ。
今日は烏間先生への模擬暗殺演習だそうだ。
前に烏間先生が言っていたっけ。
クラスのレベルが少しずつだけど着実に上がってきている。
わたしは頑張っているみんなの役に立つことができない自分が嫌いになりそうな時がある。
わたしはこのクラスでできることが限られている。
勉強だって遅れている分を取り戻すのに精一杯だし、暗殺だって参加できない時がある。
わたしももっとみんなの役に立ちたいのにな。
「Aさんにもできる暗殺を見つけましょう。1人で先生を殺すことはありません。クラスみんなで先生を暗殺しにきてくださいね。」
気持ちが顔に表れていたのか、隣に座っている殺せんせーがわたしに声をかけてくれる。
「そうですね。みんなと一緒に頑張りますね。」
モヤモヤした気持ちが少しだけ晴れた気がした。

終業のベルが鳴り烏間先生が校舎へと戻る。
「カルマくん、お疲れ様。」
わたしはカルマくんに駆け寄る。
「ありがと。体調は大丈夫？少し様子が変だった気がしたけど。」
「…殺せんせーのお陰で大丈夫だよ。」
「そっか。」
カルマくんはそれ以上何も聞かなかったけど、落ち込んでたことに気づいていたみたい。
わたしのことにすぐに気づいてくれるカルマくん。
彼のそういうところが好き。
やっぱりわたしは彼のことが大好きだなぁ。
わたしもカルマくんのことなんでもわかってあげられるようになりたい。