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60話 ページ12

「だいぶ吸っちゃったね。あんたらのハンデが少なくなった。」
カルマくんはいつの間にか少し高い岩の上に移動していて、ヤンキー座りで皆を見下ろしている。
もちろん隣には星宮さん。
「で、どーすんの? 俺等も賞金持ってかれんの嫌だし、そもそも皆あんたの作戦で死にかけてるし、ついでに寺坂もボコられてるし。まだ続けるなら、こっちも全力で水遊びさせてもらうけど?」
シロはこの状況では戦況が悪化したのがわかったのか引いて行った。
良かった、これで一件落着。
かと思いきや寺坂くんが原さんに怒られてる。
まぁ、あれだけの暴言を吐いたんだ、無理もない。
「あーあ、ほんと無神経だよな、寺坂は。そんなんだから、人の手の平で転がされんだよ。」
「うるせーカルマ! テメーも高い所から見てんじゃねー!」
そう言って寺坂くんは、カルマくんの胸ぐらを掴んで、カルマくんを水の中に落とした。
隣にいた星宮さんは無事みたい。
「はぁァ⁉ 何すんだよ、上司に向かって!」
「誰が上司だ! 触手を生身で受けさせるイカれた上司がどこにいる! 大体テメーはサボリ魔のくせに、オイシイ場面は持って行きやがって!」
カルマくんの言葉に反論する寺坂くん。
「あーそれはあたしも思ってた。」
「この機会に泥水もたっぷり飲ませようか。」
寺坂くんの反論に同意する片岡さんと中村さん。
あ、中村さんが悪い顔してる…
この後、カルマくんは前原くんと中村さんに更にずぶ濡れにされて、最終的にはそのまま寺坂くんとじゃれて遊んでいた。
寺坂くんが、かなり乱暴だけど、クラスに馴染んで来た。
僕もカルマくんもみんなもその事が内心では嬉しくて、クラス全員がその時は見落としてたんだ。
水なんかよりもっと大きな、殺せんせーの最大の弱点を。




Aside
カルマくんの作戦と寺坂くんの頑張りのお陰で無事にシロさんとイトナくんを撃退できた。
やっぱりカルマくんはすごいな。
この後寺坂くんが原さんに怒られてたり、カルマくんが寺坂くんに水に落とされたり、カルマくんがびしょびしょにされちゃったり、みんなの和やかな様子を見てわたしも楽しい時間が過ごせた。

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設定タグ:暗殺教室 , 赤羽カルマ   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:麻倉 真音 | 作成日時:2020年5月5日 23時

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