変わらないもの (ページ1)

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拘束ページ1

目を覚ますと、其処に広がっていたのは暗い赤で覆われた壁だった。
ヴィラルは、全身の身動きが出来ない状態だ。
両手は後ろで縛られ、両足も同じ様に布で固定されている。
「これは一体、何の真似ですか・・・。シトマンドラ様」
その先には、美しい男の姿があった。
透き通る様に白い肌、高い鼻、そして誰しもの目を引く青い髪。
「何の真似か、だとヴィラル？」
シトマンドラは氷の如く冷たい声で、ヴィラルに問いかけた。
「ヴィラル、今回の戦い、敗因は誰にあると思っているのだ」
ヴィラルは答える。
「それは勿論、私です」
シトマンドラは頷く。
「お前はこの四天王、神速のシトマンドラに恥をかかせた。その報いを受ける事無く、今回の事を終わらせようとしているのではあるまいな」
「まさか！私のした事は、裏切りにも近い行為です！それを無くすつもり等、毛頭御座いません！」
シトマンドラが、意地悪気に微笑んだ。
「そうか、それならばヴィラル」
シトマンドラはヴィラルの耳元で囁いた。
「拘束を解いてやるから、私の部屋に来い」