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「ただいまをもちまして、GTOオールアップです！」
その声で笑顔になる生徒たちと湧き立つスタッフさんたちをぼんやりと見ていた。
花束をもらって挨拶をして記念撮影をして…それでも実感がわかなくて、どこか客観的にその様子を見ているような自分がいる。
夢の終わりは、あっけないものだった。
気づけばもう8月も終わり。
打ち上げが終われば、この非日常も僕の一夏の思い出として心の中にしまわれることになる。
『どうしよ…』
「ん？何が？」
『…打ち上げ行きたくない』
メイク室にマネージャーさんの豪快な笑い声が響く。
「SHINO、さみしいんだ？」
『…悪いですか』
「いや？最初に比べたら随分可愛げあること言うようになったなって思って」
…やっぱり変わったんだな。
こんな何気ない会話で変わってしまった自分を実感させられると、また少し泣きそうになってしまう。
「そんな顔しないの！打ち上げでしょ？せっかくおめかししてるんだし楽しまなきゃ」
そう、今は打ち上げのためにスタイリングの真っ最中。
打ち上げなんて言っても、芸能界の打ち上げなんてパーティみたいなもんだ。
僕は性別を明かしていないからどっちともとれる服装で行かなければいけないわけだけど…普段の服装じゃあまりにもラフすぎる。
事前に相談すると、HIROさんはこの日のためにオーダーメイドでスーツを作ってくれた。
別に普段通りでいいんだけど、”SHINO”の最後の晴れ姿だしね。
受け取れないと言うつもりだったのに笑顔でそんなことを言われたら、着るしか選択肢が無くなるわけで。
もらったスーツは一言で言うならモード系。
モノトーンでまとめられている独創的なシルエットはかっこいいけど…僕みたいなのには似合わないような代物。
「SHINO、似合ってるよ」
『…お世辞でも嬉しいです』
スタイリングも終わり、わざわざ付き合ってもらったスタイリストさんにもお礼を言う。
「お世辞じゃないけどね。じゃ、先に車乗って待ってて」
『わかりました』
「忘れ物しないでよ〜」
『わかってますよ』
マネージャーさんとのこんなやりとりも最後になってしまうんだなと思うと、やっぱりさみしい。
駐車場に向かいながら鬱々とした気持ちを払拭すべく、音楽プレーヤーを起動した。
両耳から流れ込んでくるのは、”to the STAGE”。
こんな風にできたら、楽なのに。
大好きな曲ですら、今の僕には凶器のように聞こえた。
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ゆと(プロフ) - 片寄画伯さん» 5で明言していますが、主人公は女性です。紛らわしくてすみません…。 (2014年11月26日 23時) (
レス) id: 05ad7016c2 (このIDを非表示/違反報告)
片寄画伯(プロフ) - 主人公は女ですか？ (2014年11月26日 23時) (レス) id: 85bff416cc (このIDを非表示/違反報告)
ゆと(プロフ) - 乃愛さん» ありがとうございます。短編も長編も頑張っていきますのでよろしくお願いします！ (2014年11月24日 0時) (レス) id: 05ad7016c2 (このIDを非表示/違反報告)
乃愛 - ゆとさん» あらすじを決めるまでがスランプなんですね、笑 結局、何も分からないとスランプにはなるもんなんですね。笑← 短編も見てます！めっちゃ面白いです。両作品これからも頑張ってください！応援してます。 (2014年11月23日 21時) (レス) id: 7d48793382 (このIDを非表示/違反報告)
ゆと(プロフ) - 乃愛さん» 他の作者さんの作品もたくさん読みますよ！他の人が書いたもののほうがやっぱり面白いので…笑 私はあらすじを決めるまでに結構悩むので、お話が思いつかないとスランプにもなりますね…。今は短編にも挑戦しているんですが、やっぱり小説を書くのは難しいです。 (2014年11月23日 10時) (レス) id: 05ad7016c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆと | 作成日時：2014年10月28日 11時
