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「SHINO〜ちゃんと食ってるか〜」
『白濱さん、絡むのやめてください』
「も〜SHINO冷たい〜」
成人組のお酒もすすんで、みんなのご飯の手もだいぶ止まってきた。
中務さんは酔うといつも以上にハイになるのか、さっきからずっと隼と佐野さんの三人で騒いでる。
白濱さんはひとりひとりにニコニコしながら絡んでいってる。
…親戚にひとりはこういうおじさんいるよなあ。
メンディーさんはウトウトしててそろそろ寝そう。
龍友兄は…あんまり変わらない。
『数原さん、お酒強いんだ？』
「んー、そうなのかも。弱くはないよ」
『…なんか面白みないね』
「そんなこと言われてもな。つーか、何なのその”数原さん”って」
グラスをあおりながら不満げにこっちを見る龍友兄。
いや、だって龍友兄って呼ぶのもあれじゃん。
なんか誤解を招きそうだし。
「え、普段違うの？」
あーあ、片寄さんが食いついちゃったし。
片寄さん聡いから言うしかなくなっちゃったじゃん…。
『ええ、まあ…』
「普段どんななの？」
『…龍友兄、って』
「え、なにそれかわいい」
あだ名っていいよねーとほわほわ笑う片寄さん。
「なになに？涼太はあだ名が欲しいの？」
「うわ…亜嵐くん絡まないで」
「涼太までつれない！」
こうなったら呑んでやる！と拗ねてまたグラスに口をつける白濱さん。
明日の仕事とか大丈夫なのかなあれで…。
呆れて白濱さんを見ていると、後ろから肩を叩かれた。
「ねえ」
振り向くと、向こうで中務さんたちと騒いでいたはずの佐野さんがいた。
『はい』
少し緊張で顔が強ばるのがわかった。
「あのさ…変に演技、しないほうがいいよ」
『え…？』
「俺、素のSHINOさんと仲良くなりたいし。…今、ちょっと素だったから。そのままでいればいいのにって思って」
そう言ってあの時みたいに柔らかく佐野さんは微笑んだ。
…ある意味、この人が一番鋭いのかも。
佐野さんの言葉を聞いた龍友兄が少し苦い顔になって、ごまかすようにグラスをあおったのが見えた。
…素を出せ、なんて。
結構痛いところついてくるなあ佐野さん。
『…善処します』
どうにか絞り出した僕の返答はお気に召さなかったようで、佐野さんはちょっとつまらなそうな顔をしながら中務さんのところへ戻っていった。
素、か。
難しいな。
僕自身、どれが本当の自分かなんてとっくの昔にわかんなくなったのに。
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ゆと(プロフ) - 片寄画伯さん» 5で明言していますが、主人公は女性です。紛らわしくてすみません…。 (2014年11月26日 23時) (
レス) id: 05ad7016c2 (このIDを非表示/違反報告)
片寄画伯(プロフ) - 主人公は女ですか？ (2014年11月26日 23時) (レス) id: 85bff416cc (このIDを非表示/違反報告)
ゆと(プロフ) - 乃愛さん» ありがとうございます。短編も長編も頑張っていきますのでよろしくお願いします！ (2014年11月24日 0時) (レス) id: 05ad7016c2 (このIDを非表示/違反報告)
乃愛 - ゆとさん» あらすじを決めるまでがスランプなんですね、笑 結局、何も分からないとスランプにはなるもんなんですね。笑← 短編も見てます！めっちゃ面白いです。両作品これからも頑張ってください！応援してます。 (2014年11月23日 21時) (レス) id: 7d48793382 (このIDを非表示/違反報告)
ゆと(プロフ) - 乃愛さん» 他の作者さんの作品もたくさん読みますよ！他の人が書いたもののほうがやっぱり面白いので…笑 私はあらすじを決めるまでに結構悩むので、お話が思いつかないとスランプにもなりますね…。今は短編にも挑戦しているんですが、やっぱり小説を書くのは難しいです。 (2014年11月23日 10時) (レス) id: 05ad7016c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆと | 作成日時：2014年10月28日 11時
