011 ページ11
*
『 整形って …… 』
優斗「 え 、そんな驚く？」
『 そうじゃなくて … 全くわからなかった 』
優斗「 まあ 、Aは昔の俺を知らないんだから 」
当たり前でしょ？って少し冷たい声 。
『 そうだけど 、言ってくれても … 』
そこまで言うと小さく息を吐く優斗 。
優斗「 … 正直に言うと女々しいと思われそうで
なかなか言えなかった 」
ごめんねと一言謝って
私をぎゅっと抱きしめる彼にめいいっぱいくっつく
優斗「 嫌になった？」
『 んー？何が？』
優斗「 俺のこと 」
そう聞く優斗の表情は見えなかったけれど
何処か寂しそうな声だったから
『 嫌になる訳ないじゃん 』
少しでも安心させたくてそう言えば
優斗「 そっか … 」
『 当たり前だよ 、こんなことで嫌にならない 』
優斗「 ありがとう 」
耳元に届いたその５文字が少しくすぐったい 。
優斗「 A？」
『 何？』
優斗「 んー … 何でもないや 」
体を離して優斗の顔を見ると
優しい表情の中に少し寂しげな表情 。
『 優斗 … 私 、離れないよ？』
優斗「 んー？」
『 心配しなくてもずっと優斗のこと愛するよ 』
彼の少し長くなった前髪を掬う 。
『 私 …… 』
優斗「 待って 」
『 え？』
優斗「 その先は俺が言いたいからさ？」
もう少し待っててよって私の頬を撫でる彼 。
『 うん 、わかった 』
優斗「 でも嬉しいよ 」
先ほどの表情は何処に行ったのかと思うほど
目の前の彼は嬉しそうにしている 。
彼が嬉しそうなのは何よりだけど
『 … 前髪伸びたね 』
優斗「 んー 、そろそろ切り時かな 」
でも … 優斗に言葉を止められていなければ
私は一体 、彼に何を言おうとしていたんだろう 。
優斗「 来週にでも切ってくるよ 」
… 逆プロポーズでもするつもりだった？
優斗「 そろそろリタッチもしないとだし 」
まさか …
優斗「 A？」
『 あっ … 長いのも長いので好きだけどね 』
優斗「 …… そう？」
だって結婚なんて 、まだ考えられないもの 。
*
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1573人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「HiHiJets」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
えとら(プロフ) - 最後まで読んで「タイトルにもそんな意味が！」と思わず拍手しました（笑）メールの返信タイトルぽかったから深い！初恋に執着していたゆうぴの粘り勝ち...面白かったです！ (2019年2月16日 12時) (
レス) id: 885f62da6a (このIDを非表示/違反報告)
高 橋 り な(プロフ) - 今まで見てきた中で一番面白かったです!! (2019年2月15日 20時) (レス) id: 0c9dbd34fa (このIDを非表示/違反報告)
あー - なんとなくわかっちゃったんですが、スリル満点で、すごく面白いです笑更新頑張ってください！ (2019年1月12日 2時) (レス) id: 5bbf37ae17 (このIDを非表示/違反報告)
まほ(プロフ) - 初めてコメントします！続きが気になって何回も読み返してます(笑)また更新されるのを楽しみに待っています！ (2019年1月5日 2時) (レス) id: 6e06a15030 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みるるん
| 作成日時：2018年10月2日 8時
