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『 寒っ …… 』
あまりの寒さに目覚めると優斗のベッドの上
暖房が入った部屋にしろ 、事後 …
何も着ていない状態だから寒くて仕方ない 。
『 布団剥ぎ取られてるし 』
隣で寝ている優斗が独り占めするように
布団に丸まって寝ている 、
そりゃあ私は寒い訳だ 。
『 この野郎っ 』
軽くテゴピンしたら
んん って唸りながら寝返りをする優斗 。
そんな様子を見てはベッドの下に落ちている
下着と部屋着を持ってシャワーを浴びに行く私 。
蛇口を捻ると
シャワーが勢いよく私を濡らす 。
そういえば夜 ……
珍しく事中に 好き だとか 愛してる だとか
言葉で伝えてくれなかったな 。
『 好き … 』
シャワーをキュッと締めた 。
『 … 愛してる 』
伝えて貰えなかった愛の言葉を自分で呟いて思った
… 今まで私からは優斗にこの言葉を伝えていない 。
付き合ってもう4年 …
恋は4年で冷めるっていつか 、どこかで聞いた 。
確かに長く付き合えば付き合う程に
マンネリ化するのは可笑しな事では無いと思う 。
だけど私達2人は 、
そこらのマンネリ化したカップルとは違うはず 。
優斗「 んぅ … 」
『 あ 、おはよう 。起きた?』
優斗「 うん … おはよ 」
『 シャワー浴びて来たら?』
だって 、さっきの私と同じ様に下着と部屋着を拾って
洗面所へ行く裸の彼を見て私はまだドキッとするし
ゴミ箱の中に見える私と彼の間に挟まれていた
あの薄い存在だって邪魔だと思うし 、
私は特に不満も無く 、優斗を愛している 。
『 にしても寒いな … 朝食作ろう 』
キッチンへ立つとコンロの上に置かれた鍋 、
蓋を開けるとスープのいい香りがした 。
冷蔵庫の中には作り置きされているサンドイッチ 。
優斗「 何してるの?」
『 あー 、朝食作ろうと思ってたんだけど … 』
シャワーを浴びて出てきた彼に
冷蔵庫から出したサンドイッチを見せる 。
『 作る必要無かったみたいだね 』
優斗「 うん 」
『 助かる 』
優斗「 俺 、コーヒー淹れるよ 」
私はスープを温める
こうやって気遣ってくれることは嬉しい 。
だけど不満が無い 、なんて嘘で
本当はこういうところが不満なの 。
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えとら(プロフ) - 最後まで読んで「タイトルにもそんな意味が!」と思わず拍手しました(笑)メールの返信タイトルぽかったから深い!初恋に執着していたゆうぴの粘り勝ち...面白かったです! (2019年2月16日 12時) (レス) id: 885f62da6a (このIDを非表示/違反報告)
高 橋 り な(プロフ) - 今まで見てきた中で一番面白かったです!! (2019年2月15日 20時) (レス) id: 0c9dbd34fa (このIDを非表示/違反報告)
あー - なんとなくわかっちゃったんですが、スリル満点で、すごく面白いです笑更新頑張ってください! (2019年1月12日 2時) (レス) id: 5bbf37ae17 (このIDを非表示/違反報告)
まほ(プロフ) - 初めてコメントします!続きが気になって何回も読み返してます(笑)また更新されるのを楽しみに待っています! (2019年1月5日 2時) (レス) id: 6e06a15030 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるるん | 作成日時:2018年10月2日 8時