俺を好きになっちゃえよ。 (ページ3)

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『ねぇ！ちょっと待ってよ！』

顕嵐を追いかける。

『待ってってば！』

ようやく、

中庭の階段のところで

呼び止めた。

顕嵐「俺、お前と別れたい。」

『なんで急にそんなこというの？』

いきなり言われて驚いた。

理由が聞きたかった。

顕嵐「お前、長妻のこと好きなんだろ？」

『そんなことない。私は、顕嵐一筋だよ？』

顕嵐「俺、前から思ってたんだけど…なんでいつもあいつと一緒にいるわけ？」

『別に、一緒にいたくて一緒にいるわけじゃないよ？」

怖い顕嵐に震えた声で言う。

「ただのクラスメイトだし……。
私だって、長妻には困ってて……」

顕嵐「その割には、随分楽しそうじゃん。良かったなぁ～もてて。」

ポンポンッと強めに

私の肩に手をおく。

怖い目をしていた顕嵐は

階段をおりて
どこかへ行ってしまった

私は、いきなりすぎて、

ただ、ぼーっと顕嵐の背中を

見つめてた

ちょっと時間がたって

はっと我にかえる

この場所にいたくなくて、

教室に戻って、席につく。

そうしたら、長妻がきて、

長妻「休み時間にも彼氏とイチャイチャですか？」

そうじゃないって

否定する気力がなくて、

顕嵐が好きなポニーテールを

していたくなくて、

ゴムをとって、髪をおろす

イライラしてるのか

悲しいのか

悔しいのか

わからない。。

ただ、涙があふれてくる

怜央「ん？お、おい、どうしたの？
お、おいっ！え、泣いてる？まじ？え？おいっ、どーした？」

心配してくれてるのは

嬉しいけど、

今はそれどころじゃない。

放課後になるまで、

私は、一言も話さなかった。