サボり2 ページ4
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青年が立ち去った後、少女はよろけ乍ら立ち上がると無言で歩いた
何も少女は全部聞いていない訳ではなかった
聞いてはいた
只、自分に話し掛けられていると思わず右から左へと流して居ただけだった
それと…
頭痛、吐き気を催していたからだ
「嗚呼、死ねたら良いのにな」
土手を歩き乍ら、手を川に伸ばして呟く
彼女の目には何も映らない
何時まで経っても優れない体調
日に日に傷付いていく心
将来へのプレッシャー
全てを投げ捨てて死にたい
彼女の目に“希望”は映らない
本来なら、皆と一緒に二次試験に向けて勉強している筈だった─────────
彼女が暫く歩いて立ち止まる
制服が、多少可愛いと有名な公立高校
昔よりは幾分か偏差値は下がったが、未だに存在している
所謂“自称進学校”と云うものだ
彼女は、人の気配を気にし乍らのろのろと下足箱に向かう
フラフラし乍ら、何とか手摺りに捕まり乍らも何とか歩く
此処で誰か…特に、先生に捕まって仕舞うと、面倒臭い事になり、
悪い時には
説教を受けるか、ねちねち文句を言われるか、嫌な顔をされるかだからだ
故に、人の気配を感じたら、速攻隠れるのであった
靴を履き替え、職員室までゆっくりと歩く
この先に起こることを理解してる故に、足取りも重くなる
職員室の外に荷物を置くと、入室許可証を取る為に、深い溜息と共に、職員室の扉を開けるのであった
──────────────
次から、少女のサイドが入ります
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ゆちよきし(プロフ) - 夜雨ナナトさん» そう言って頂けて嬉しいです。ありがとうございます! (2020年2月18日 4時) (レス) id: 46d1d00e6e (このIDを非表示/違反報告)
夜雨ナナト - うおっとぉ!なんかめっさ面白そうなの見つけたよ!ゆっくりでいいので更新待ってます! (2020年1月19日 21時) (レス) id: e95b77a21e (このIDを非表示/違反報告)
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