《セラフィリア～九十九精神科の愉快な日常～》 (ページ18)

今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:1,015 hit

【第7話～黒山羊の呼び声～】ページ18

スクナヒコナside

全身の霊力を広大な図書館に分散させる
特に“黒山羊”に対して強めに意識する

それにしても,神螺がうろ覚えとは言え“黒山羊”はとても危険な代物なのだ
もし,あの悍ましい黒山羊に接触してしまえば並大抵の人間や妖怪は発狂してしまうだろう…
それどころか,こちら側に帰ってこられないかもしれない

幾千もの本棚が並ぶ中,一つ強力な妖力を感じる物があった
恐らくコレであろう

スッと手を翳すと重厚な黒い表紙の古文書が本棚からスルリと抜け出した

ｽｸ｢ほれ,神螺.恐らくお前の求めるのは此であろう｣
神｢ありがとう.スクナヒコナ｣
ｽｸ｢…気を付けろよ.奴は温厚だが怒らせたら一溜まりも無い…｣
神｢あぁ…取り敢えず遊矢,ペンデュラムを貸してくれるかい?｣
ﾕﾔ｢?どうぞ…｣
神｢椿の部屋から拝借した柘榴石のバングルに残ってる彼奴のオーラを移してっと…｣

ｷｨｨｨｨｨﾝｯ

ﾕﾔ｢!!｣
遊｢何が起きてるんだ!?｣
天｢眩しッ｣
神｢椿のオーラに呼応してるんだよ.きっと彼奴の居場所を示してくれる｣
遊｢遊矢のペンデュラムにこんな力があったんだな…｣
Ⅲ｢僕が家出したときもソレやってくれましたよね…(苦笑)｣
天｢確かペンデュラムってダウジングにも使われてるからね｣
神｢それじゃ,捜索に移りますか｣