《セラフィリア～九十九精神科の愉快な日常～》 (ページ16)

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【第7話～黒山羊の呼び声～】ページ16

神螺side

大急ぎで,遊矢達の住む寮に向かった

今は,部隊長である椿の失踪を理由に遊矢以外の全加入メンバーが出払っていた

未だに遊矢は泣き崩れており,何故だか遊馬は顔を顰めている

神｢ねぇ,遊矢,椿はいつから居ないのかしら?｣
ﾕﾔ｢ｯ…一昨日から…俺,椿さんと買い出しに行く予定で,少し遅れるから待っていてくれって頼まれて待ってたんです｣

ﾕﾔ｢そしたら,待っても待っても来なくて…ｯ…それで,誰かの部屋に居るんじゃ無いかと思って,まずマルスさんの部屋に行ったんですけど居なくて…来てませんでしたかって聞いたら救護室に行くのを見たって…｣
ﾕﾔ｢それで,救護室に行ったんですけどやっぱり居なくて…罪木さんと狛枝さんにも椿さん来ませんでしたかって聞いたんです.そしたら,狛枝さんが黒くて厚手の表紙の本を持って何処かへ行くのを見たって…｣

黒くて厚手の表紙…
記憶の片隅に引っ掛かるものがあった
でも,その本がどんな内容だったか,どのような力があるのか…思い出すことは出来なかった

黒くて厚手の表紙…

エンマ邸の本棚に似たような本が幾つかあったはず…
まずは手掛かり探しの為にエンマ邸へ向かうことにした