《セラフィリア～九十九精神科の愉快な日常～》 (ページ13)

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【第5話～大名行列死人は門番～】ページ13

神螺side

何だかやけに静かになった
静那の耳が立っていないことから,完全な静寂に包まれているのだろう

少し明るい場所へ向かおうとしたその時だった

静｢危ない!!｣

僕とユーゴを突き飛ばす静那,ガラガラと音を立てて天井が落ちてきた

神｢危なッ!?｣
ﾕｺﾞ｢助かったぜ.サンキュー静那｣
静｢これ位如何って事無いよ.それより先を急ごう｣

道なりに取り敢えず進むと,遊星に出会うことが出来た
特に何事も無かったようで安心した

残った光は時隈のものだろう
最後の光を頼りに進む

そんな中だった
強烈な妖気に満たされていた
こんな妖気,前に感じた覚えは無い

まさか,新しい徘徊者がいるのだろうか
警戒している中,静那の耳がピンと立つ
何かを感じ取ったのだろう

異様な妖気漂う中,時隈を見つけた
時隈は僕達を視認すると嬉しそうに駆け寄ってきたが

ピタリと時隈の動きが止まった
それと同時に後ろから強烈な妖気が近付いてきた

神｢逃げるよ!!｣
｢｢了解!｣｣

時隈がユーゴを担いで走り出す中,僕は誰か手鏡を持っていないか聞く
丁度遊星が持っているらしく,それで全員でワープする事にした

ワープした先は密室だった
奴の姿は無い
しかも出口のすぐ近くだった

勾玉を置き,開いた出口に駆け込む
出口を超えた先,光の向こうは最初の路地裏だった

神｢やっと戻ってこれた～｣
遊｢もう此処には来たくないな｣
ﾕｺﾞ｢俺ももう二度と来たくねえ｣
｢｢それじゃ帰ろうか｣｣

一同｢うん/おう!｣