《セラフィリア～九十九精神科の愉快な日常～》 (ページ12)

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【第5話～大名行列死人は門番～】ページ12

遊星side

意識が飛ぶと,そこは薄暗い回廊

夕暮れに閉ざされているというのはこういうことなのだろうか

そこら辺を探索していると足音がする
しかも,凄まじいスピードで此方へ向かってくる
急いで隠れ,息を潜める

隠れた場所の棚の中から光が漏れている
漁ってみると,そこには翡翠色の何かが入っていた

突然,翡翠色は同じ光を放ち三本の光の線になって様々な方向へ伸びた
…怪しいとは思ったが,今は取りあえずこの光を信じて先へ進んだ

神螺side

ユーゴを助けてうろうろしていると勾玉を見つけた.これが昔,此処から脱出したときの鍵になるモノだ
すると,勾玉が光を発し,三つの線になった
他の勾玉所持者に反応してると判断した僕は,光に従い,先を急いだ

ﾕｺﾞ｢なぁ神螺｣
神｢何?｣
ﾕｺﾞ｢時隈達…見つかるかな?｣ｸﾞｽｯ
神｢心配しなくて良いわよ.彼奴らはそう簡単には死なないから｣

その時だった

｢ﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀｯ!!｣

疾走する徘徊者の足音が聞こえた
此方に向かってきている,まさか遊星か静那か時隈の誰かが見つかったか?
案の定,静那が見つかっていた.彼は手に二つの勾玉を握り締め,此方へ走ってきた

神｢静那!!向こうにロッカーがあるからそこまで行くよ!!｣
静｢解りました.案内お願いします｣

その後,何とか逃げ切ると,静那は此処に来てしまった経緯を話してくれた
ユーゴが何故か吸い寄せられる様にここに入って行ったのが原因らしいが,本人には自覚が無い様だった

後は二つの勾玉は一つは棚の中から,もう一つは泣き声の主の所から命からがら取ってきたらしい

後は時隈と遊星と合流し,出口に向かうだけだ