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三ツ谷side ページ5

今にも泣き出しそうな女の子の顔が
妹達のそれと重なって
どうにも居心地が悪かった

家を出てまで何をとも思ったが
最近家族を大事にする不良になると
目標を掲げたばかりだ

よく見れば年下かと思った女の子は
自分と同じ制服を来ている

同い年かよ…

とりあえず声をかければ
目に見えて安堵した表情

何とか女の子をなだめながら学校へ向かい

不可抗力で初日から遅刻扱いになってしまった女の子を
弁護するため職員室に付き添った

先生達に事情を理解してもらえて
初めて心からの笑顔を浮かべた女の子に
俺もつられて笑顔を向けた







あれから2年

ある意味妹達よりも手がかかる女の子に
なんで校舎内で迷子になれんだよ!と何度思ったことか…

その度偶然を装って
女の子の友人達に居場所を教えて迎えに行ってもらった




教室の窓から外を見れば

長い髪をポニーテールにして陸上の練習に励む
あの時の女の子がいた

今じゃ大会で好成績を残す実力者で
いっちょ前に後輩に指導までしている


放課後人がいなくなった教室や部活の合間に
窓の外を覗けば
生き生きと楽しそうに練習をするあの子


あの子の笑顔が時折曇りだしたのはいつからだったか…



パーちん「そういやあ、さっきの呼び出しはなんだったんだ?」

三ツ谷「いや、特に何でもねえよ」

パーちん「なんもねーのに呼び出されるわけねぇだろ」

ペーやん「そうだぞ!パーちんはちゃんと説明しねーと分かんねんだよ!」

三ツ谷「パーちん、怒ってもいんだぞ」

パーちん「あ…?」

ペーやん「で?告白はどうなったんだよ?」

パーちん「告白されたのか!?」

三ツ谷「ホントに分かってなかったのかよ…」

ペーやん「いつも通り断ったんだろーな。好きなやつがいるってよ」

三ツ谷「いや」

パーちん「断らなかったのか!?」

三ツ谷「ちげーよ。でもなんか地雷系みたいだったからな。今回それは伝えてねぇだけだよ。そもそも好きなやつがいるわけじゃねーからな」

パーちん「でも三ツ矢気になってる奴はいるんだろ?」

ペーやん「あ?」

三ツ矢「それには気づいてんのかよ…」

パーちんのなんの気ない発言に三ツ谷は頭を抱えて呟いた

パーちんの言葉の意味がよく理解できなかったペーやんが思い出したように言った言葉でその場は解散の空気となる

ペーやん「そういや、三ツ谷、部活行かなくていいのか?」

三ツ谷「あ!いや、今から行く」

ペーやんの言葉にハッとして
急いで手芸部の部室へと向かった

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くらら(プロフ) - あさん» ご指摘ありがとうございます (2022年6月12日 13時) (レス) id: 10f98cb4da (このIDを非表示/違反報告)
- 三ツ矢ではなく三ツ谷です…。作品自体は面白いので少し勿体ないような気がしました🙇‍♀️💦 (2022年6月12日 12時) (レス) @page5 id: 645db5c9a0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くらら | 作成日時:2022年5月30日 3時

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