危機一髪 ページ13
パァー!!!パァー!!!パァー!!!
突然大音量で鳴り響いた警告音
警戒していないタイミングで
予想もしていなかった音に
男達の拘束が僅かに緩む
その瞬間
Aは男達の拘束を振り払い
その場から全速力で逃げた
男1「待て!コラ!」
一拍遅れて走り出した男達は
Aを追いかけてくる
路地の合間を走り抜け
止まらずに逃げ続けるが
なかなか振り切れない
がむしゃらに走ったことで
すでに土地勘もなくなり
行き止まりに追い込まれそうになる
A「やば…ここどこ…」
迷いながら路地を抜ければ
両側二車線程度の大きな道路に出た
都会といえど
この時間になれば人影はまばらで
大きな道路の交通量も多くない
追いつかれそうだったAは
道路を突っ切ろうと
道に飛び出した
走っている途中で
対向車線を5台のバイクが
向かってきているのを確認したが
今更引き返せない
走り抜けてみせる!
そう覚悟したのもつかの間
思ったよりスピードの速い
バイクはグングンとAに迫り
あ…無理…
そう気づいた時には
バイクは目の前で
Aは死を覚悟して
その場で身をかばい顔を背けた
だけどいつまでたっても
衝撃は襲ってこない
顔を上げればバイクは
Aを避けるように止まっていた
バイクに乗った男達も動揺したのか
バイクから降り落ち着かない様子で
動き回っている
「おい!死にてーのかよ」
「何やってんだ」
「ん…?ちょっと待てお前ら」
バイクに乗っていた男達が
何か言っているが
死にかけたAには
そのざわめきがどこか遠くに聞こえた
その中に知った声が聞こえて
Aは顔を上げる
A「あ…三ツ谷…君」
三ツ谷は東京卍會と書かれた
上下黒の特服に身を包み
その場に立っていた
良く見れば他の人達も
東卍の特服を着ている
場地「知り合いか?」
三ツ谷「ああ。何やってんだよ。アブねーな」
三ツ谷はAを助け起こしながら聞いた
その問いにAは呆然としながら
さっきまで自分を追いかけてきていた
男たちを探す
その男達は
飛び出してきた路地から
こちらの様子を見ていた
Aの視線に気づき
全員の視線が
路地でアタフタしている男達に向く
三ツ谷「あぁ?誰だ?」
A「ぁ…えと…そう言えば東卍って」
Aの言葉に
目に見えて焦り出す男達に
三ツ谷はもちろん
東卍のメンバーは顔を顰めた
その中の一人が
狼狽える男達に静かに近寄る
三ツ谷「あ、おい!マイキー」
マイキー「お前ら、本当に東卍?」
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くらら(プロフ) - あさん» ご指摘ありがとうございます (2022年6月12日 13時) (レス) id: 10f98cb4da (このIDを非表示/違反報告)
あ - 三ツ矢ではなく三ツ谷です…。作品自体は面白いので少し勿体ないような気がしました🙇♀️💦 (2022年6月12日 12時) (レス) @page5 id: 645db5c9a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くらら | 作成日時:2022年5月30日 3時