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猫好き同盟が築かれるまで(回想)2 ページ39

ダンボールを土手に置いてきた千冬は
さっき同様片足を川の中に突っ込み
Aに手を伸ばす

Aがその手をしっかり掴むと
強い力で引っ張られた

足場がしっかりしてないとは言え
千冬に手を取られ
背中を場地に押してもらっているお陰で
Aは危なげなく川から上がることが出来る

その後場地も千冬の手をかり川から上がってきた

一息ついたのもつかの間
顔にかかる髪をかきあげた場地が
Aを鋭い目で睨む

場地「お前何で1人で突っ走った?」

A「ご、ごめんなさ…」

場地「俺は謝れなんて言ってねーよ。理由を聞いてんだ、ほら、言ってみろよ」

謝ろうとしたら
場地が低い声で言葉を被せる

これは何か言い訳しなければ
納得してくれそうにない

A「特に理由はないですけど…あえて言うなら私でもなんとか出来そうだったから…?」

実際この川自体凄く流れが早いわけでも
人通りが少ない川という訳でもない

足がつかないほど深いのは1部だけで
そこ以外は何とか川底に足を付けられる

ほんの少し流されたとして
直ぐに立ち上がれる場所に出ただろう

場地「なるほどな…」

Aの説明に納得し場地がニッと笑い
グリグリと荒っぽく頭を撫でられる

場地「やるじゃねーかお前」

A「うわっ、髪が…」

千冬「そ、スっね。あー…けど次からは俺らにも声かけて下さいね」

場地「ああ。力貸してやるよ。3人ならもっと簡単に出来るだろ」

A「そうかな…?例えば?」

千冬「例えば…俺が飛び込んで、Aさんがダンボールをキャッチして、場地さんが飛び込む」

A「私が上から2人を引き上げるの?いや〜、無理くない?」

場地「…。それはお前が考えれば良いんだよ」

真面目に考えていた千冬と違い
考えるのを初めから放棄したように場地は言った

言い訳に簡単に納得した時といい…
今の作戦といい…

一連の流れで流石のAも気付き始めた
この2人意外と…

A「頭使うの苦手…?」

場地「ああ?」

千冬「俺は違いますよ!」

気まずそうな表情をする2人が
なんだか可笑しくて笑う

Aにつられたように2人も笑いだし
3人でひとしきり笑ってから
ダンボールの事を思い出し慌てる

A「やだ!忘れてた」

千冬「大丈夫だと思いますよ、ほら」

千冬がダンボールを持ってきて
中身を見せると中かには可愛い子猫が1匹

場地「まだちーせえな」

A「かわい!これは是非写真取らなくちゃ…。あ、携帯がない」

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くらら(プロフ) - あさん» ご指摘ありがとうございます (2022年6月12日 13時) (レス) id: 10f98cb4da (このIDを非表示/違反報告)
- 三ツ矢ではなく三ツ谷です…。作品自体は面白いので少し勿体ないような気がしました🙇‍♀️💦 (2022年6月12日 12時) (レス) @page5 id: 645db5c9a0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くらら | 作成日時:2022年5月30日 3時

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