裏切り2 ページ5
A｢来ない…｣
毒ガスで氷月達が足止めされている事を知らないAは
なかなか来ない探索隊のメンバーを
あらかじめ決められていた集合場所で待っていた
A｢早くここから立ち去りたいのに…｣
任務を終えた仲間たちと合流し
すぐ司帝国に向けて出発できると思って
Aは隠蔽工作を一切してこなかった
このままでは
ラボを荒らした犯人が割れるのも時間の問題だ
いや、既にAが犯人だとバレ
追っ手がかけられている頃かもしれない
他の仲間を置いて先に司帝国に帰るか…
A｢いや、でも…｣
既にゲンが敵側に寝返った以上
ゲンと1番行動を共にしていたAも
裏切り者、もしくはスパイとして疑われるのは必至
1人で戻っても受け入れて貰えるとは思えない
拘束されるならまだしも
消される可能性もゼロじゃない
出来れば仲間達と戻って
私の功績を報告してもらいたい
そうすれば疑いは晴れずとも
多少の自由は保証してもらえるだろう
動きにくくなっても動けないのでなければ
なんとだってやりようはある
仲間を待つか…
先に出発するか…
悩むAの前に
息を切らせ
とうせんぼするかのように手を広げたゲンが
走り出てきた
A｢やっぱり出発しとけば良かった…｣
ゲン｢やっぱり…ここにいた｣
同時に言葉を発しさた2人は
ただ黙って見つめ合う
先に沈黙を破ったのはゲンの方だった
ゲン｢Aちゃん、どうして…｣
その問いにAはそっと顔を背け歩き始める
少し歩くと青い花が咲いている水辺にたどり着いた
Aは花のそばに座るとプチッと花を摘み
摘んだ花を見つめながら話し始める
黙って着いてきていたゲンは近くの木に寄りかかり
Aの話に耳を傾けた
A｢どうしてって…。私達の仕事は最初から偵察と村との交渉。そして交渉が決裂した時は武力での鎮圧だったじゃない。私は仕事をしただけよ｣
ゲン｢そうじゃなくて。だってAちゃん、司ちゃんの考え方嫌いじゃない｣
A｢嫌いよ。でもそんな事どうでも良い。私は私の目的の為に、最良だと思う手段を選んでいるだけ。ゲンだってそうでしょ？｣
ゲン｢まぁね。俺はどんな事があっても勝ち馬に乗る。だからAちゃん、俺と来ればどんな状況でだって勝たせてあげるけど？一緒に行こうよ。俺達ビジネスパートナーじゃない｣
ずっと花を見つめていたAは
その時やっとゲンを見て笑みを浮かべた
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くらら(プロフ) - cocoさん» コメントありがとうございます。久々に更新しますので今しばらくお待ちください (11月12日 3時) (
レス) id: 1c45d362d0 (このIDを非表示/違反報告)
coco - 更新 楽しみ に 待ってます… ！ 応援しております (11月8日 17時) (レス) id: b5d2aa4ac1 (このIDを非表示/違反報告)
くらら(プロフ) - 甘党さん» ありがとうございます。期待に応えられれば良いのですが (2022年8月19日 23時) (レス) id: 10f98cb4da (このIDを非表示/違反報告)
甘党 - はじめまして！一気に読ませて頂きました、他とは違ったとっても面白い展開になっているので更新とても楽しみです！頑張って下さい!! (2022年8月19日 22時) (レス) id: 577366e2a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くらら | 作成日時：2022年5月26日 3時
