司帝国 ページ12
張り詰めた空気の中
司帝国の幹部たちが遠巻きに取り囲む中心に
Aと氷月は立っていた
氷月｢…ゲン君の報告は全てデタラメです｣
事前の打合せと違う状況に
Aがハッとしたように顔を上げる
氷月｢村は既に強大な科学力を持っていました。生きていたんです。千空くんが｣
張り詰めていた空気がさらに重苦しい空気を纏い
息をするのすら辛い
そんな中
今にも射殺さんばかりの険しい表情で
司はAを見た
Aは向けられる殺意に体と顔が強ばり
司から一瞬も視線を逸らせなくなる中
心の中で氷月を罵った
この男…！私を殺す気！
A｢ぁ…これ…は｣
司に睨まれながら何とか言い訳をしようとする
Aの前に氷月が体をズラして立ち
司の視線を遮った
そのお陰で無言の圧力から開放されたAは
少し息をつき早鐘の様に打つ鼓動を落ち着けようと
深呼吸を繰り返す
氷月｢どうやらAさんも騙されていたようです。前回の探索ではゲン君の指示に従い動いていたため、痕跡や成果が得られなかったようですが、今回は大した成果を上げてくれましたよ。Aさん、報告を…｣
遮っていた前方が見えるよう
氷月が体をズラしAの視界が司を捉える
さっきと比べれば幾分か和らいだが
しかし毅然とした表情で探るように
Aを見る司がいた
私は今試されている…
きっとこの報告で私の待遇が決まる
グッと体に力を込め
Aは毅然とした態度で司を見た
A｢まず、前回の調査では違和感を感じていたにも関わらずゲンを信用するあまり調査が不十分であったことお詫び致します。今回の調査結果ですが…｣
その後事務的に
氷月にもしたであろう調査報告と
回収してきた物を提出する
司｢…ご苦労だった。調査と発明品の破壊は十分期待以上の成果だったと認めよう。だが…裏切り者と行動を共にしていた君を信用するのは難しい。悪いが…｣
氷月｢ちょって待って下さい。司くん｣
司の言葉を遮り氷月が話し始めるのを
Aは訝しげに見守った
最初から信用されるとまでは思っていなかった
監視されてでも受け入れてもらえるよう
司と交渉するつもりだったのに…
氷月｢確かに彼女は失敗しました。ですが、裏切り者と行動を共にしていた彼女が私と一緒に戻ってきたのは何故か…｣
A含め全員が固唾を飲んで氷月を見守る中
とんでもない発言に全員が驚きの声を上げた
『はぁぁぁぁあぁあぁぁ！？ 』
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くらら(プロフ) - cocoさん» コメントありがとうございます。久々に更新しますので今しばらくお待ちください (11月12日 3時) (
レス) id: 1c45d362d0 (このIDを非表示/違反報告)
coco - 更新 楽しみ に 待ってます… ！ 応援しております (11月8日 17時) (レス) id: b5d2aa4ac1 (このIDを非表示/違反報告)
くらら(プロフ) - 甘党さん» ありがとうございます。期待に応えられれば良いのですが (2022年8月19日 23時) (レス) id: 10f98cb4da (このIDを非表示/違反報告)
甘党 - はじめまして！一気に読ませて頂きました、他とは違ったとっても面白い展開になっているので更新とても楽しみです！頑張って下さい!! (2022年8月19日 22時) (レス) id: 577366e2a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くらら | 作成日時：2022年5月26日 3時
