検索窓
今日:26 hit、昨日:47 hit、合計:52,193 hit

防御機制 ページ40

千空「…あー。こりゃ幼児退行だな」

クロムに呼ばれ駆けつけると状況は一目超然だ
少しAの様子を見て千空は言い切った

千空「目の前で親しい人が殺されたと思ってんだ。無理もねぇな」

クロム「そうか。Aー!!大丈夫だ!ゲンは無事だー!」

クロムが大きな声で叫べばAが悲鳴を上げ、頭を抱えながら涙を流した

千空「おい、バカ!んな事したらパニックになんだろーが」

コハク「さすがの私にも分かるぞ、クロム…」

千空はクロムの大声に片耳を塞ぎながら面倒くさそうに言い、コハクはやれやれと呆れ顔で首を振っている

クロム「じゃあどーすんだよ」

クロムの問いかけに千空は暫し熟考し、2人に少し離れているよう合図する

2人が十分に離れたのを確認し、千空はAの目線に合わせるよう地面に胡座をかいて座った
そして目を瞑り、何も持っていない事をアピールするように両手を頭と同じ高さまで上げた

それ以上動くことなくただ沈黙を守っていると、次第にAの嗚咽が小さくなり徐々に聞こえなくなる

それを待っていたかのように千空がゆっくりと目を開けると、Aが怯えながらもこちらを気にしているのが見えた

そのチャンスに千空は落ち着いた声でゆっくりと喋り出す

千空「大丈夫だ。落ち着け。何もしねぇ。……ゲンは生きてる」

たっぷり間を開けて聞かされた最後の言葉に、さっきまでイマイチ合っていなかったAの目の焦点が徐々に合ってくる

不安そうに歪められていたAの顔は、今は戸惑ったような表情に変わり、しっかりと千空を見つめていた

A「…本当に?」

千空「ああ。…大丈夫だな?」

A「…うん。…あの…ごめんなさい。恥ずかしい姿を晒したみたいで…」

千空も緊張していたのか、その瞬間フッと気が抜けたように笑った

千空「んなこと気にしてんじゃね〜よ。そんな事より労働力として働きやがれ」

A「…うん。ありがとう」

四つん這いで横穴から這い出たAに手を貸した千空は、立った時Aが一瞬顔をしかめたのに気がついた

千空「…あ?…ったく、どこ怪我しやがった?」

目ざとく気づいた千空がAの足元に膝をつき怪我を探す

A「…っいた!」

千空「捻挫してんじゃねーか…。良くこんな所まで来れたな」

足首の応急処置を手早く済ませた千空はクロムを呼ぶ

クロム「もう大丈夫なのか?」

千空「ああ。それよりこいつを1歩も歩かせんな。戻ってしっかり処置すんぞ!」

犯人探し→←発見



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (84 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
161人がお気に入り
設定タグ:Dr.STONE , あさぎりゲン , 浅霧幻   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

くらら(プロフ) - 星さん» ありがとうございます。コメント嬉しいです (2021年5月1日 9時) (レス) id: 10bc412026 (このIDを非表示/違反報告)
- 小説とても面白いです!更新頑張って下さい! (2021年5月1日 7時) (レス) id: 43b4052d04 (このIDを非表示/違反報告)
くらら(プロフ) - 風音さん» ありがとうございます。なかなか旅に出ないし進みが悪くてすみません。更新頑張ります (2021年3月3日 13時) (レス) id: 10bc412026 (このIDを非表示/違反報告)
風音(プロフ) - 関係性といいストーリーといい好きです!評価,お気に入り登録しました!更新頑張ってくださいね!応援してます! (2021年3月3日 7時) (レス) id: 1d82dd420f (このIDを非表示/違反報告)
くらら(プロフ) - 緋刃さん» ありがとうございます。なかなか更新が進まなくてすみません。今後もよろしくお願いします (2021年2月12日 3時) (レス) id: 10bc412026 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:くらら | 作成日時:2020年9月24日 3時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。