追跡調査�� ページ24
A「ゲン、あれってもしかして…」
場所が場所だけに凄く期待していた
3700年経っても土地が持つ特質は変わらないだろう
高所から1度地理を把握しようと、1つの山に登り始め、頂上付近まで来た時、地中から湧き出て湯気を出すやや濁った液体…
ゲン･A「温泉…」
ゲン「通りで少し暑いわけだ」
感想を淡々と言うゲンに対して、Aはキラキラとした目で嬉しさを隠しきれない様子で温泉を見ていた
A「あの…時間が押してるのは分かってるんだけど…」
Aは少し言いにくそうに、拠点から持ってきていた石鹸を握りしめてゲンの様子を伺うようにチラッと見る
そして思い切ったように手を合わせると早口に捲し立てた
A「ゲン、お願い。必死で仕事するから今だけ！ちょっとだけ…温泉に入らせて？」
拠点を出発してから3日間。川で体を洗ってはいたが、やはりしっかりお風呂に入るのとは話が変わってくる
分かっていたかのようにゲンは微笑し頷いた
ゲン「ここまで来てダメとか言えないでしょ。入ってきなよ。俺も適当に温泉を堪能させてもらうからさぁ」
ちょうど温泉の中央に大きめな岩があり、それを挟めばお互いに姿を見ることなく入れるだろう
パッと顔を輝かせたAの久々に素で喜ぶ姿に、ゲンは安堵する
3700年経った現在は、どこか緊張し張り詰めた表情をしている事が多かったため、以前とは違った意味で目が離せなかった
こんな訳の分からない状況に置かれて、まだ数日なら仕方ないことでもあるのだが…
A「やった。ありがとう、ゲン」
そう言うとAはそそくさと岩の向こう側に移動して温泉を堪能する準備を始めた
準備を整え、いざ天然温泉へ
チョンと足の先を付けてみると思っていたより熱めのお湯
グッと熱さに耐え少しずつ体を温泉に沈めていく
最後のひと息は思い切ってスーと体を沈めると、熱めのお湯に体に力が入る
お湯の熱さに呻き声が漏れ、徐々に熱さに慣れた体から力が抜けた
A「……はぁ〜」
Aがリラックスしていると岩の向こうからゲンの呻きが聞こえて来て、Aはクスッと笑いを漏らしてしまった
ゲン「ちょっ…これ熱すぎない？いや、入るよ。入るけどね」
ぶつくさ言いながら温泉に入ったゲンとAはゆっくりと心ゆくまで温泉を堪能した
お風呂から上がると3700年の眠りから覚めて初めての爽快感
そしてお風呂上がりの気だるさと睡眠不足で感じる眠気を振り払い先を歩き出した
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くらら(プロフ) - 星さん» ありがとうございます。コメント嬉しいです (2021年5月1日 9時) (
レス) id: 10bc412026 (このIDを非表示/違反報告)
星 - 小説とても面白いです！更新頑張って下さい！ (2021年5月1日 7時) (レス) id: 43b4052d04 (このIDを非表示/違反報告)
くらら(プロフ) - 風音さん» ありがとうございます。なかなか旅に出ないし進みが悪くてすみません。更新頑張ります (2021年3月3日 13時) (レス) id: 10bc412026 (このIDを非表示/違反報告)
風音(プロフ) - 関係性といいストーリーといい好きです！評価，お気に入り登録しました！更新頑張ってくださいね！応援してます！ (2021年3月3日 7時) (レス) id: 1d82dd420f (このIDを非表示/違反報告)
くらら(プロフ) - 緋刃さん» ありがとうございます。なかなか更新が進まなくてすみません。今後もよろしくお願いします (2021年2月12日 3時) (レス) id: 10bc412026 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くらら | 作成日時：2020年9月24日 3時
