追跡調査�� ページ23
違う、そうじゃないとはAも言えず、なんとなくごめんなさいと変なことを口走る
申し訳程度に寄りかかりゲンの懐に収まったAは混乱している頭で『どうしてこうなった』と永遠考えていた
ゲンはゲンで上手く隠しているが『これしか方法がなかったとはいえ、これはちょっと…』と動揺していた
緊張で身を硬くした2人は目はつぶっているものの、今夜は全く休める気がしなかった…
そして赤くなった頬を見られることのない暗闇に感謝した
ーーーーーーーーーー
次の日朝日が登り始めると同時に2人は起きて動き出す
起きると言っても2人ともほとんど寝れていないため、動き出した2人の目の下には薄らとクマが出来ていた
木から降りようとしていたAは偶然にも少し先にある明らかな人工物を目にする
それはこの時代には明らかに相応しくない、だが現代人であるA達には馴染みのあるものだった
A「ゲン！あれ見て！」
ゲン「…あれは……大仏？」
やや目的地からはズレているが大まかに方角は合っていたようだ
ゲン「それならここからは真っ直ぐ相良湾沿いに歩いていくだけだね」
A「良かった。海に沿って歩けば自ずと川にも行き着ける。わざわざ水辺を探す手間が省けた」
人が生活するには水が必要だ
だから人は水が近場にある場所を拠点に選びがちだ
もちろん水辺は水害や温度差の影響を受けやすいため、水辺に直接拠点を置くことは出来ない
それにジメジメしている場所は衛生的にも宜しくないため、千空のような人がそんな愚策を取るはずがない
自分たちの大体の位置を把握出来たところで、次は猪の被害の程を確かめに木から降りる
ゲン「あちゃ〜。結構ガッツリやられちゃってるねぇ」
A「…食料も根こそぎやられてる。本来火を怖がるはずの野生動物がなんで…」
ゲン「料理用に火を絞ってたのが原因かもしれないけど…。もしくは火に慣れていたか…なんてね」
A「現代ならともかく火になれるほどこの世界の科学が発展してるとは思えないけど…」
ゲンもAもこの時点で千空という人物を思い浮かべたが、現状情報不足で憶測の域を出ない
そもそも死んだ人間がどうやって生き返り、科学を発展させるのか…夢物語もいい所だ
とりあえず使えるものはかき集め、ダメになったものは申し訳ないがここに破棄していく
だいぶ身軽になった荷物を抱え、箱根へ向い相良湾沿いをゲンとAは歩き始めるのだった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 161人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くらら(プロフ) - 星さん» ありがとうございます。コメント嬉しいです (2021年5月1日 9時) (
レス) id: 10bc412026 (このIDを非表示/違反報告)
星 - 小説とても面白いです！更新頑張って下さい！ (2021年5月1日 7時) (レス) id: 43b4052d04 (このIDを非表示/違反報告)
くらら(プロフ) - 風音さん» ありがとうございます。なかなか旅に出ないし進みが悪くてすみません。更新頑張ります (2021年3月3日 13時) (レス) id: 10bc412026 (このIDを非表示/違反報告)
風音(プロフ) - 関係性といいストーリーといい好きです！評価，お気に入り登録しました！更新頑張ってくださいね！応援してます！ (2021年3月3日 7時) (レス) id: 1d82dd420f (このIDを非表示/違反報告)
くらら(プロフ) - 緋刃さん» ありがとうございます。なかなか更新が進まなくてすみません。今後もよろしくお願いします (2021年2月12日 3時) (レス) id: 10bc412026 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：くらら | 作成日時：2020年9月24日 3時
