六花の勇者【その花…徒花につき】 (ページ43)

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従魔との攻防③ ページ43

アド「バラバラに攻撃してもダメだ！連携するぞ！」

ハンス「にゃあ！わかってるべ！どうやってやるのか考えろ！」

従魔に包囲され戦っていた3人は倒しても再生する従魔にそれぞれが疲弊してきていた
早期決戦を望むなら狙いはチャモだけだ

A「連携するって言っても…」

三方向から攻撃を仕掛けたり、アドレットが引きつけAが囲い込みハンスが後ろに回り込む
さまざまな攻撃をしたが従魔がそれぞれ考えてチャモを守っているため全く攻撃がチャモに届かない

チャモ「くすくす。みんな同じ事をするんだね。連携してチャモを狙う？そんなこと誰もできなかったんだよ。連携を教えてくれたのはAなのにね？」

チャモがそう言った瞬間、アドレットとハンスの視線がAを見た
その目が『余計なことを』と物語っている気がする

A「だ…だって…。まさかこんな事になるなんて…」

ハンス「なんかねえのかアドレット！」

問いかけられたアドレットは考えていた
従魔達に疲れた様子はない長引けばこちらが不利だと

実際アドレットはハンスとの戦いでのダメージが回復していなかった
そしてそれはハンスも同じだ

アド「ハンス！俺を守れ！」

アドレットは襲ってくる従魔を蹴散らしながら叫ぶがそれはハンスも同じだ

ハンス「オラだって手一杯だ！横着すんでねえ！」

アド「お前が守ってる間に考えるんだよ！」

それを聞いたハンスは敵を倒しながら高く跳躍し、アドレットのすぐそばに降り立つ
そしてアドレットに襲いかかってきた従魔を次々に迎撃していった
その動きは後先考えないがむしゃらな動きで、誰から見ても長くは持たないのがわかる

A「ハンス、そのままじゃ長く持たない！」

Aは従魔を蹴散らしながらアドレットとハンスの近くに移動した

ハンス「どの道このままなら全滅だべ！」

アド「どれだけ持つ？」

アドレットがチャモに聞こえないよう声を潜めてハンスに問いかける

ハンス「60秒」

そう簡潔に答えるハンスに重ねるようAも答えた

A「私もいる。だから90秒よ」

アド「よし！ハンス90秒たったら何も考えずチャモに突撃しろ。俺とAで援護する」

その言葉を聞いた瞬間、ハンスはニッと走り出し次々に従魔を蹴散らしていった

そしてアドレットは道具箱を広げチャモを倒す策を練る

Aはアドレットを狙う従魔達を氷柱で貫き、遠くの敵は宙に出現させたツブテをマシンガンのように放ち倒していった