あの日の悲劇�� ページ40
けれどこれが叶わぬ未来だと2人は気づいていた
逃げようと言ってもきっと
三ツ谷は一緒に逃げてはくれない
分かっていてAは口にした
きっと自分が一緒に逃げない事を
分かった上で口にした言葉だと
三ツ谷も気づいていた
離れていた時間を埋めるように
何気ない話で時が過ぎる
そして話が一区切りを迎えた所で
Aを抱きしめる三ツ谷の力が強くなる
あぁ...もう終わりか...
止まったと思っていた涙が滲むAの口に
三ツ谷がハンカチを押し当てた
押し付けられたハンカチからは薬品の匂い
その瞬間頭がクラクラとして意識が遠ざかる感じがした
最後にAが見たのは
いつも優しくて強い三ツ谷が
一筋の涙を流した瞬間だった
ーーーーーーーーーーーー
意識を失ったAを抱き上げ
1度強く抱きしめ
そっとベットに寝かせる
まさかあんなに駄々をこねると思っていなかった
今まであんまり我儘を言うところを見たことがなくて
忘れていたが
良く考えればAも末っ子か...
その時になってやっと
もしかしたらずっと我慢させていたのかと思い至った
信念を曲げ間違った方向に進み続けて
諦めたことや見て見ぬふりで時に手を汚した
汚れた手でAに触りたくなかったのに
堰を切ったように泣くAを前に
俺もタガが外れ
つい抱きしめてしまった
何やってるんだ...
そう思っても1度抱きしめてしまえば離れがたくて
こんな時間になってしまった
ドラケンに続き
千冬、八戒が死んだ
そう報告を受けた時
自然と『あ、次は俺か』と腑に落ちた
何の気なしに外に出て
自然と足が向いたのがここ
長居するつもりはなかったが
思ったより時間が立っていたのと
Aの帰宅が早かったので
うっかり鉢合わせてしまった
自分の痕跡を消すように
後片付けを済ませて部屋を出ると
外にはマイキーが待っていた
隆「マイキー。ずっと待ってたのかよ...」
マイキー「お前が逃げたらAを殺すつもりだった」
隆「俺がマイキーから逃げるわけねぇよ。そう思ってたから銃も撃たずにここで待っててくれたんだろ」
話している内容は殺伐としているにも関わらず
仲のいい友人と話すような気安さで
並んで歩く2人
促されるまま車にのり
着いた廃ビルの一室で首に縄を巻かれた三ツ谷に
マイキーが最後の言葉を投げかける
マイキー「何か言い残した言葉はあるか？三ツ谷」
隆「んなもんねぇよ」
目を瞑り静かに最後の時を待つ
脳裏に蘇るのはAの姿
最後くらい笑えよ…
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くらら(プロフ) - 金成さん、りんごさん。お知らせありがとうございます。外したつもりになっていたようです。対応致しました。 (2023年2月28日 23時) (
レス) id: 1c45d362d0 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 他の方も言ってますが､オリ‘フラ立ってますよ！ルール違反になるので､外したほうがいいですよ！ (2023年2月28日 17時) (レス) id: 40f7098858 (このIDを非表示/違反報告)
金成(プロフ) - お/り/ふ/らたってますよ (2023年2月26日 21時) (レス) id: dca7301a32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くらら | 作成日時：2023年2月25日 3時
