その正体は… ページ22
怒って強ばった様な顔の三ツ谷と目が合ったAは
その表情に一瞬怯むも負けじと声を張り上げた
A「そ、その人、道に迷った外国人で！！ハグはお礼の挨拶なの！」
その言葉に怖い顔をしていた三ツ谷は
しまったといった表情で慌てて
外国人を振り返り
同時に胸ぐらを掴まれていた外国人は
恐怖に戦いた顔で手を振り払い
一目散に逃げ去っていく
隆「あ…ちょっと…」
声をかけ損ねた三ツ谷は
バツの悪そうな顔を片手で覆った
そのスピードに唖然と外国人を見送っていたAは
その後ろ姿と三ツ谷を交互に見比べ
唐突に笑いだした
A「…あ、ふっ。ふふ、アハハ。やばっ、なんか面白すぎて、アハハ」
隆「何笑ってんだよ！」
不機嫌そうな声で
三ツ谷はAの頭をガシガシと乱暴に撫でくりまわした
だが不機嫌そうな声とは裏腹にその手は優しく
それがまたなんだか可笑しくて
Aは笑いが止まらない
隆「楽しそうだな！」
A「ごめん、だって…。隆には珍しい間違いだなって、ふふふっ」
隆「あー、くそっ...」
悪態をつきながら
目元を抑える三ツ谷の表情は
Aには伺いしれない
だが三ツ谷の耳はほんのりと赤く染まっていた
隆「ほら、帰るぞ」
ぶっきらぼうな言葉とともに手を引かれ
バイクが置いてあるコンビニ前へと連れてこられる
そして三ツ谷には珍しくこれまた少し雑に
ヘルメットをぼすっと被せられた
A「うわっ！これ前が見にくいんだけど」
被せられたフルフェイスのシールドを上にズラし
外を見回そうとしたその瞬間
素早く三ツ谷がシールドを下ろした
A「ちょ…見えないんだってば…！」
抗議の声を上げながら再度シールドをあげると
すかさず三ツ谷はシールドを下ろし
上げて下げての攻防戦をしばらく繰り返す
隆「見なくて良いから被ってろよ。ほら、乗れ。もう帰るぞ」
A「そんな、横暴な」
隆「何が横暴だよ。バッカ、バイク乗んのにアブねぇだろ」
A「そうだけど…」
Aはぶつくさ言いながらも素直にバイクへ跨り
それと同時にバイクは夜の街へと走り出した
隆にしては珍しい間違い…
私の事だったからあんなに焦ってくれたの？って
言ったら怒るかな…？
本当に確認する勇気はないけど
そうだったら嬉しい
なんだかソワソワと浮き足立つ気持ちを隠すように
Aはバイクを運転する三ツ谷に
後ろからしっかりと抱きついた
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くらら(プロフ) - 金成さん、りんごさん。お知らせありがとうございます。外したつもりになっていたようです。対応致しました。 (2023年2月28日 23時) (
レス) id: 1c45d362d0 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 他の方も言ってますが､オリ‘フラ立ってますよ！ルール違反になるので､外したほうがいいですよ！ (2023年2月28日 17時) (レス) id: 40f7098858 (このIDを非表示/違反報告)
金成(プロフ) - お/り/ふ/らたってますよ (2023年2月26日 21時) (レス) id: dca7301a32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くらら | 作成日時：2023年2月25日 3時
