東京リベンジャーズ【さだめられた運命の中で】2

残りの夏休み2 ページ37

穏やかな時間が流れる公園に
よく知った人の声が響き
ふと見ると武道が溝中の友人達とだべっている

隆｢おっ、おーい！｣

先に気づいた隆が声をかけると
武道とその友人達は慌てたように駆け寄って来ると
緊張した面持ちで勢いよく頭を下げた

武道・溝中5｢チィース！！｣

隆｢お前ら止めろよ、こんなとこで｣

武道｢いや、そんなわけに行かないっすよ｣

隆｢ほんとに良いから。そんな事よりお前らも遊びに来たのか？｣

武道｢そうです！！つっても特にやることは決まってないんで、仲間とブラついてただけっすけど！｣

隆に対して生き生きと話す武道の勢いは凄まじく
溝中メンバーを交えつつ会話が弾んでいる
会話が一段落したのを見て
Aも武道に話しかけた

A｢武道君、この間はどうも。お陰様で元気になったよ｣

武道｢あ、うっす...。...あ、そうだ、三ツ谷君、そういえば...｣

隆と話す時の勢いとは反し
素っ気ない態度の武道に首を傾げる

Aとの会話はそこそこに
武道はすぐに隆との会話に戻ってしまった

武道君はもっと人懐っこいイメージだったけど
私の気のせい...？

でも確かに武道君と知り合って日が浅い
知ったつもりになっていても仕方ないよね
と納得しそうになった時
公園に入ってきたヒナの声が響いた

ヒナ｢あ、Aさん！武道君達も！｣

武道｢た、橘！あ、いや、日向...｣

ヒナの登場に慌てたような
ドギマギしたような空気を醸した武道に
消えかけていた違和感が復活する

隆｢なんだよ、タケミッチ。ぎこちねぇじゃん｣

武道｢いや、三ツ谷君勘弁してくださいよ。そんなんじゃないですって｣

敦｢武道って元々こういう奴なんすけどね｣

タクヤ｢女には奥手な純情男子｣

山岸｢最近の武道がおかしかったんだよな｣

マコト｢まぁ、武道はいつも大体可笑しいけど｣

マコトの言葉に｢違いない｣と
ケタケタと笑う溝中メンバーに
武道が抗議の声をあげた

武道｢ひで！そんな事ねーだろ。ね、三ツ谷君。俺次も強い奴のしてやりますよ！なんか知らねぇんすけど勝手に体が動いたっていうか｣

隆｢おぅ、心強いわ。けどお前東卍じゃねーからなぁ。抗争には来れねぇと思うぞ？｣

武道｢そんなぁ〜｣

敦｢おい！武道、それよりデートの邪魔しちゃ悪いって。橘帰るみたいだし、お前送っていけよ！｣

何も怖いものはないと言ったようなイキった態度の後
思春期男子の様にオドオドしながらヒナと帰る様子は
さながら中学生男子の様で

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