121.宿舎 ページ21
「オッパ、やっぱり私ダメな気がするんだけど」
私はオッパのスウェットの袖を掴みながら恐怖で震えていた。
だって、一緒の宿舎で過ごすってことは朝起きてからおやすみの時間までずっと半径100m以内の壁を挟んだ先に兄弟以外の男の子がいるってことでしょ。
いや！！しんどい！！！
「私、今からテントと寝袋買ってくる！！！」
「鈍臭いAがテントなんて建てたら朝になるだろ」
逃げようとした私をオッパが私のトレーナーの帽子を掴んで引き留める。
「俺もジェミナ達がいる宿舎にAを放り込むなんて危険としか思えないけど、俺が入れる分、マネヒョンと一緒に泊まるよりはマシだろ」
「いや、どっちもしんどい」
「あ？？オッパがいるのにしんどいとか無いだろ？？」
私が即答するとオッパが私のほっぺたをぎりぎりと摘んだ。痛すぎて悲鳴さえでなかったし、最近は優しくなったと思ったらやっぱり意地悪なオッパは健在だったようだ。
「いいか？一つ約束しろ？」
「ふぇ、ひゃひほわい(え、何怖い)」
「いいから、ただ頷け」
オッパは私のほっぺをぐにぐに粘土みたいにつねってくる。
「宿舎にいる時は絶対に俺以外と二人きりになるなよ」
「いふぁ、はのまへへもひやはよ？(いや、頼まれても嫌だよ？)」
「それならいい。約束だからな。」
オッパはそう言うと私のほっぺから手を話してドア横のインターホンを鳴らした。私はヒリヒリと痛むほっぺたをさすって痛みを少しでも和らげようとした。
「いらっしゃいー。Aー。ついでにヘチャニも」
オッパがインターホンを鳴らすと秒でナ・ジェミンが出てきた。いや、早すぎん？ピンポーンのピンで出たよ？この人？
「いや、俺ついでかよ。てか、インターホン鳴らしてから出るの早すぎじゃね？」
オッパが呼吸をするようにジェミンさんにつっこみをいれた。
「いいから、早く入りなー」
ナ・ジェミンはオッパの言葉を少しも意に介さず私達を玄関の中に入れた。
今度は奥からドタドタと足音が聞こえてチソンさんとチョンロさんが出てくる。ん？チョンロさん？
「Aヌナ、来たんですねー。僕が部屋まで案内します」
「おいこら、チソン。俺もいるだろ。てか、何でチョンロもいるの？」
「あいご！ヘチャンは俺だけをのけものにするの？ヌナ、ひどいよね？」
わあ、収集つかなくなってきたよ……。
私は言い合いする四人を遠い目で見た。
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アットゥゴな鯛焼き(プロフ) - 卯年さん» コメントありがとうございます！ファンなんて恐れ多いです！これからもヘチャンと主人公のシスコンブラコンぶりを書いていこうと思うので時間がある時に見にきてくださると嬉しいです(^^) (8月16日 1時) (
レス) id: cde0f29250 (このIDを非表示/違反報告)
卯年(プロフ) - こんにちは、いつも楽しく読ませていただいています。大ファンです！ ヘチャンと主人公とのラブラブぶり？に微笑ましくなりつつ、キュンキュンしつつ、主人公の成長を見守ってます。これからも応援しています。 (7月27日 17時) (レス) id: a62967e81b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぷもんぱん | 作成日時：2023年6月19日 1時
