102.優しいナ・ジェミン ページ2
「ほら、ここ座りな」
「え、あ、はい」
行き場もないのでナ・ジェミンに呼ばれるままに隣の席に座る。壁側の席で隣にはナ・ジェミンしかいなくなるものの話したことないキラキラした人よりは憎らしいナ・ジェミンの方が幾らか気が楽だ。
「顔に気まずいって書いてあったから呼んだ」
「私そんなに分かりやすいですか…」
「鈍感なテヨンヒョンは気づいてないと思う」
じゃあ、ユウタさんは気づいてるかもしれないのか。私は手元にあったジュースに口を運ぶ。
「あ、それ、俺のなのに」
ナ・ジェミンの言葉に私は咳き込む。危うくジュースを吐き出すとこだった。
「Aは俺のが飲みたかったの？いいよ？あげる」
「いりません。返します」
「遠慮しなくていいのに」
ナ・ジェミンが楽しそうに笑う。先ほど引いた顔の熱が再度あつまってきて、私は俯いた。
「揶揄わないで」
「俺は全部本気だよ？Aが欲しいなら俺のもの何でもあげる」
これが揶揄ってないなんて絶対嘘。
「げ、何でここいるの」
前から聞こえた声に顔を上げるとロンジュンさんがあからさまに嫌そうな顔で此方をみていた。ここまで、ストレートに感情を告げられると逆に清々しい。
「俺が呼んだんだよ。ね、A」
「あ、はい」
「ふーん、仲良いの？」
「うん♡」「いいえ」
私とナ・ジェミンの返答が全く真逆だったのでロンジュンさんは私達を訝しげにみた。
「まあ、どうでもいいけど。一応、1位とったことはおめでとうって言っておく」
「ありがとうございます」
「お前、意外と歌上手いんだな。俺に比べたら下手だけど」
不器用ながらも祝おうとしてくれるのは伝わる。ロンジュンさんの方を見ると気まずそうな顔でキムチチゲを食べ始めた。さっきから余りにも分かりやすいので私はおかしくなって笑ってしまった。
「は？何笑ってんの、お前」
「いや、貶しつつも褒めてくれるんだなって」
「馬鹿にしてる？」
「してません。ありがとうございます」
ロンジュンさんの方を見ればコッチを睨んできているのに口横に米がついてて余計に笑ってしまった。ロンジュンさんは私の反応に不快そうに眉を寄せる。
すると、不意に私の膝下にあった手が握られた。驚いて隣をみるとナ・ジェミンが私をじっとみていた。驚いて手を退かそうとすると今度は指を絡めるように手が握られた。
机の下で手が繋がれてるため、ロンジュンさんからは見えないものの私は心臓がバクバクと音を立てるのがわかった。
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アットゥゴな鯛焼き(プロフ) - 卯年さん» コメントありがとうございます！ファンなんて恐れ多いです！これからもヘチャンと主人公のシスコンブラコンぶりを書いていこうと思うので時間がある時に見にきてくださると嬉しいです(^^) (8月16日 1時) (
レス) id: cde0f29250 (このIDを非表示/違反報告)
卯年(プロフ) - こんにちは、いつも楽しく読ませていただいています。大ファンです！ ヘチャンと主人公とのラブラブぶり？に微笑ましくなりつつ、キュンキュンしつつ、主人公の成長を見守ってます。これからも応援しています。 (7月27日 17時) (レス) id: a62967e81b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぷもんぱん | 作成日時：2023年6月19日 1時
