空から絵描きが降ってきた【th】 (ページ9)

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鳥の声が聞こえる

夢か現実かの境でそう思う

朝？いや昼か……寝たのが朝だもんな

「……………？」

なんかベッド固くない？板っぽいというか

……夢か

「？？！？！」

あまりのリアルな感触に、夢じゃないと飛び起きる

「……ぇ…？」

ここ、どこ……？

視界に広がるのは見知らぬ部屋

頬をつねってみる

「いった…」

痛い。夢じゃない。家じゃない。寝室でもない

「………なんで…？」

一旦落ち着こう、頭を整理しよう

昨日、というか厳密には今日の朝、碧ちゃんと話して、眠くなってベッドで寝た

だよね？確実に自分の部屋の自分のベッドで寝たよね？

パッと顔をあげてあたりを見渡してみる

まず広い。私の部屋の5倍はあろうかというリビング

綺麗な海外式のキッチンに広いテーブル、大きなテレビに大きなソファ

特徴的なのはこれまた大きな窓から、高層ビルが立ち並ぶ明らかに都会の街並みが一望できる

「うわっ…ここ何階？」

立ち上がって窓に近づいてみる

自分の意志で歩いていることに、これが現実であることを嫌というほど実感させられる

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