【MHA】私の望んでた世界と違うんですけど、どういうことですか？ (ページ4)

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ということで、自分の個性を探ろうか。
あ、ていうか、ここ病院だし、個性を検査したりしてくれんのかも。

『……あの、ここって個性検査できます？』

医者｢？……あー、できますよ｣

緑谷(自分の個性も分からないくらい、衝撃を受けていたなんて……)

医者｢………はい、分かりましたよ。《変身》……えっと、一度見た人物なら、誰にでもなれますよ。例えば…ほら、あの環奈ちゃんとかにも

そう言って、お医者さんは壁掛けの小型テレビを指さした。そこには、橋〇環奈ちゃんが映っていた。

ん～、出来るかなぁ……？
環奈ちゃんに………なれ！！

『………あれ？』

な……なれて、無い…よね。

『え、できないんですけど…』

緑谷(個性が発動できなくなるくらい、衝撃を受けていたなんて……)

医者｢まぁ、薬飲んでちょっとしたらすぐ使えるようになるよ。さあ、早く帰りなさい｣

あ、結構長居しちゃってたかも。
なんだか帰って欲しそうな雰囲気を出されている。
うーーん、まぁ、とりあえず病院を出よう。

看護師さんから薬を貰って、病院の外に出た。
｢でもなぁ｣と私は呟く。

『帰る所ないんですよね…』

そう。帰る所が、無い。
トリップしてしまったから。
どうしよう、何も考えてなかった……。

｢えっ？も…もしかして……家庭内暴力…！？｣

『いやいや、違うよ！？えっと……まあ、無いもんは無いんだよ』

｢う…うん………？｣

あぁ、そんなに不思議そうな目でこっちを見ないで！
可愛すぎて吐血しそうになるから…

『ぐふっ……。………えっと、で、どうしよう』

｢ど、どうしようって…。あっ、うち、泊まる？｣

『えっ？』

デク…の、家…？？

『い、いいの？』

勝己との同棲、邪魔しちゃうけど？

｢いいよ～。お母さんも、君みたいに可愛い子だったら、大歓迎だろうし｣

『えぇ…可愛い？あ…ありがとー…』

｢そういえば、名前、聞いてなかったな。なんか知ってるみたいだったけど、一応僕の名前も言っとくね。僕は、緑谷出久です。君は？｣

『い…伊豆、A…です』

まさか、デクに自己紹介する日が来るなんて…。
夢にも思わなかった。まあ、妄想はした事あったけど…。現実世界なら叶わないことだったから、ね。

｢じゃあ…Aちゃん！僕の家にご招待します！｣

『は…はい！』

夢みたいだなぁ、デクと二人きりで歩くなんて。
でも、私の妄想してたデクとは…どこか違う気がするんだよなぁ。