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その頃黒ジャンヌは。
黒ジャ ジルはいますか？
ジ は、ここに！
黒ジャ マリー・アントワネットは燃え尽きましたが、
サンソンはどうなりました？
ジ ただいま治療中です。
ですがもはや精神が尽きています。
霊子外殻をとどめ、兵士として使うことが限界でしょう。
黒ジャ …そうですか。
あの街にいたゲオルギウスは逃れました。
マリーが死を覚悟のうえで、
時間を稼がなければ上手くいったのですが。
ジ なるほど。
敵陣は一人失った代わりに、新たな一人を得た訳ですか。
黒ジャ 戦力的に困る訳ではありませんが、
不愉快ですね。
引き続き詮索を。
デ やあ、どうやらその必要はなさそうだよ。
どこからか出てきたデオンが言う。
黒ジャ セイバー？
貴女には東南方面の索敵を命じていたはずですが。
デ その必要がなくなったのさ、マスター。
彼らはオルレアンに真っ直ぐ向かっている。
どうやら決戦がお望みのようだ。
それは君も望むところだろう？
黒ジャ …逃げ回るのはやめましたか。
ということは、勝算があるのでしょうね。
デ そうだろうね。
サーヴァントの数もずいぶん多かった。
私たちには竜がいるとはいえ、
これは凄絶な戦いになりそうだ。
黒ジャ 楽しいですか？
デ 楽しいさ。
何しろイカレているからね、頭が。
私としては、滅ぼすのもいいし滅ぼされるのもいい。
さあ、指示を下せ、マスター。
黒ジャ 決戦の準備を。
ジル、サーヴァントだけでなく彼等も呼び集めてください。
ジ 畏まりました。
フランスに散った竜という竜を招集しましょう。
黒ジャ …勝てば世界は滅びる。
我々が負けたとしても、それでどうなるものでもない。
世界はとうに終わっている。
ここを修繕したところで、先は果てしない旅路だ。
それでも。
それでも、世界を肯定するのか＿彼らと彼女は。
ならば、私は彼らを叩き落す。
この世界を繋がせはしない。
それが私の望み、そしてジルの望み。
…そう、その筈。
それが私の望みの筈だ＿
自分に言い聞かせるように言う黒ジャンヌの頭にはある少女の声が響いていた。
貴 ジャンヌ！
貴 貴女はあの人とは違う！
黒ジャ (何なの？
どうしてあの少女が気になる？やめて！やめて)
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作者名：o｡Reona｡o | 作成日時：2017年3月28日 1時
